【ONE】青木やDJの対戦相手も所属、標高1400mのフィリピン奥地 チーム・ラカイが東南アジア最強になった理由
10月13日(日)東京・両国国技館で行われる「ONE:Century」の第1部と第2部には、フィリピンの総合格闘技ジム「チーム・ラカイ」所属の選手4人が出場する。
午前の第一部では、パンクラスフライ級世界王者・池田仙三(37=パラエストラ千葉)と対戦するリト・アディワン。さらにONEフライ級ワールドグランプリの決勝戦で、DJことデメトリアス・ジョンソン(米国)とダニー・キンガッドが戦う。
午後からの第2部では、ONEバンタム級世界王者のビビアーノ・フェルナンデス(ブラジル)と実に4度目の対決を行い、王座奪還に挑むケビン・ベリンゴン。
そして青木真也(36=
チームラカイはONE世界王者を5人輩出するという実力を誇る、フィリピンの名門格闘技ジム。そのセントラルジムは首都マニラから250km離れた奥地、標高1400mのバギオにある。
雑誌「ファイト&ライフ」によると、中国武術・散打をベースとしてはじまったこのジムは、立ち上げ当初は寝技練習も自己流で行っていたという。それでも高い心肺機能やフィジカルで、地域の大会で勝ち上がっていった。
やがてマニラに柔術が広がると、車で片道6時間以上かかる首都へ足しげく通い習得に努め始める。時にはYouTubeなどにアップされたMMAテクニック動画などから、最新技術を吸収した。
さらに、貧困生活の中散打等の武術に励むことで奨学金を得ている学生たちも、チームメイトとして加わっていった。
現在ではフィリピンの山間部にいながらにして、その団結力や厳しい規律も手伝い”東南アジア最強集団”の座を築き上げていった。
そんな精鋭部隊をまとめるのは、39歳のマーク・サンジャオ代表だ。サンジャオはバギオ近郊にある大学で散打を教えてきた。武術の奨学金制度は彼の功績でもある。
サンジャオは言う。「ただ人として強いだけの選手を製造するジムには興味が無い。奨学金も、たとえファイターになれなくても、大学を卒業しより良い就職先を見つけることが出来る。プロファイターの養成が目的でなく、人として豊かな生活を送れること」(ファイト&ライフ2018年10月号)その延長上にMMAファイターの育成があるという。
チーム・ラカイの成功の理由には、何の秘密もないという。サンジャオは「コーチの仕事は楽じゃない。でも選手と信頼関係があるから、何をやるにしても、やりやすくなっていると思う。チームをまとめ上げて、ひとつにすること、それがキー」と”信頼”にあるという。
「自分はいつも、この試合が最後の試合だと思えと言っている。レースに残るためには勝ち続けなければいけないんだ」とハッパをかけるサンジャオ。「簡単なことではない。でも彼らの努力と決意で、フィリピンの人々に勝利を持ち帰ってくれると信じている」
選手として、人間として豊かに強くなること。それがラカイ、引いてはこれからのフィリピンの発展のキーだとサンジャオやラカイの選手たちは信じている。
☆10.13 ONE両国大会(第1部)のイベント情報はこちら
☆10.13 ONE両国大会(第2部)のイベント情報はこちら
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