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16年服役したボクシング2階級王者マイケル・ナンが57歳で復帰、52歳・元UFC王者に勝利(動画あり)

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2020/07/26(日)UP

・マイケル・ナンvsミレティッチ(2P目)

 ミレティッチにとって、ナンはダベンポートの偉大な先輩だった。31年前の91年、ナンが地元凱旋で六度目の防衛戦を行った時、プロデビュー前の23歳のミレティッチは観客席で固唾を飲んでいた。

仲良く肩を組むマイケル・ナン(右)とミレティッチ(@pjmiletichより)

 ミレティッチは試合前に「マイケルを殴りたいわけでもないし、殴られたいわけでもない。けれどコミュニティにとって良いものになると思う。新型コロナウイルスで疲れきった人々に、平常心を取り戻させる手伝いになるかもしれない」と、市民たちの休息にうってつけだとして試合に臨んだ。

 試合後にミレティッチは「ナンは恐ろしくスピードがあり、美しいジャブを持っている」と、ナンのボクシングスキルがいまだ失われていないと称えた。

 ナンは「19年間リングに上がっていなかったのに、本当に良い気分で動けた」と満足そうに語る。
 服役時、太り過ぎで栄養について知識のない受刑者たちに、正しい食事の取り方や、運動によるトレーニングを指導していたというナン。刑務所内でも節制し、トレーニングを続けていたナンがミレティッチよりもスタミナがあり、動けたこともうなずけるかもしれない。

 さらにナンは、同世代の元ボクサーで、ミドル級からヘビー級の四階級を制覇したロイ・ジョーンズ・ジュニア(51)と連絡を取り、対戦することも視野に入れていると言う。
 ナンは「我々が50代になった今、彼は戦いたいと言っているんだ。30代の頃、彼は俺と戦いたがらなかった。俺は彼を倒せると信じてマッチメイクを待ち続けていたけど、彼が戦うことはなかった。だが20年後の今、倒すだけだ」と、かつて同階級で対戦が望まれていいたジョーンズと戦いたいと言う。

「私はもう57歳だし、永遠に戦い続けることは出来ない。だけど、もう一回チャンピオンになりたいんだ。私はいつも、3度目の世界チャンピオンになりたいと思っていたんだ」と、もう一度”王者”になりたいと熱望する。

 近年では54歳のマイク・タイソンもエキシビションながら9月12日にナンが対戦を望んでいるロイ・ジョーンズ・ジュニアを相手に復帰が決定した。日本でも現在50歳の総合格闘家・高坂剛が、17年大晦日までRIZINでも活躍していたことは記憶に新しい。50歳でもまだまだやりたいという選手の声は編集部にも届いている。壮年ファイターたちの活躍の場が、世界的にも広がっていくことに期待したい。

◆地元テレビのニュースになった、二大レジェンドの試合の様子

◆ツイッターに投稿されていた試合の動画

 

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