2021/02/28（日）UP
（最終更新：2021/02/28 22:14）

那須川天心が志朗に勝利、試合後会見に出席した

　2月28日（日）神奈川・横浜アリーナで開催された『RISE ELDORADO 2021』の「メインイベントスーパーファイト-55kg」で、志朗（BeWELLキックボクシングジム）に判定勝利した那須川天心（TARGET/Cygames）が試合後インタビューに応えた。

　那須川は、志朗との再戦を制して「短かったですね。すごいあっという間だった。凝縮された時間だったと感じます。とりあえず勝ててホッとしています」と安堵の表情を見せた。

那須川のストレートがガードを掻い潜りヒットする瞬間

　試合前から、志朗に対して「9分間騙し続ける」と語っていた那須川。序盤から、蹴り技中心の攻めを見せたことは、ゲームプランの一つであった。「パンチは警戒していると思ったし、蹴りでまとめると印象がいい。パンチを警戒している分、蹴ってという感じでした。志朗君は蹴りをカットするけど、警戒していた分、カットが遅れたりしていた」という。

　パンチのスピードが圧倒的に速い那須川だが、今回の試合では、あえてタイミングをずらして遅く打つこともあった。「（志朗は）僕の速いスピードを研究して練習してきた。速いものに対して遅くすればギャップが生まれる。（今回は）そういった騙しをしていました」と試合前に”速さ”だけではないと話していたように、パンチのスピードを変化させて、対抗した。

那須川のハイキックが志朗にヒット

　対戦した志朗については「全局面で前より強くなっていた。距離感やパンチの打ち方、ジャブの入り方、蹴りの威力、スピードにおいて感じました」と大きな進歩を感じた。「だからこそ色んな引き出しを使いました。相手によってスタイルを変えられる選手だけど、僕もそう。超玄人が好む技術戦だった」と、ハイレベルな技術戦を振り返った。

　志朗との心理戦を制して、那須川は「駆け引きで勝ったというのが選手は一番嬉しい。KOやダウンも大事ですけど、そこを目的にしていた試合ではなかった。（那須川が）ボクシングに転向すると言われている中で、パンチは警戒してくるので、だったら、蹴りまくってやろうと思った」と駆け引きで勝った喜びを話した。