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注目の若手作家の長島伊織、空手で養った感性でアートを描く

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2021/03/31(水)UP

長島さんは空手出身、アートの道に進み注目されている23歳

 現在、アートの世界でも注目されてきている若手作家の長島伊織さん(23)。
 昨年は東京渋谷で個展を開催。最高額30万(参考価格)の絵21点が個展の初日にすべて完売した。今年3月6日&7日には〔京都ゆかりの〕有望な若手アーティストの作品が展示されるArtists’ Fair Kyotoに出展。こちらでも絵は完売したという。

 長島さんは6歳の頃から、実家のある大阪府箕面市の空手道 正援塾で直接打撃性のフルコンタクト空手を学んだ。高校卒業までの12年間に渡り在籍。最後の大会出場は高校2年のとき、正援塾主催の大阪ジュニア大会で優勝を飾った。その後、京都造形美術大学に進学し、武蔵野美術大学に転入した。

自身の作品を前に

 編集部が長島さんを取材。空手と芸術の共通点について聞いてみた。
「僕の場合、絵は思考することから始まります。空手をしていた時は大きい相手に如何にして戦うか考える必要がありました。自分を客観的に見て自分にしか出来ない戦いをしなければならなかったのですが、そのような思考の組み立て方の根幹も空手で学んだように思います」と語る。

 空手もそうだが武道、格闘技は自分で戦い方をイメージし、試合上でその通りに実現していく。また戦い方、得意技を作るにしてもクリエイティブ能力、感性が求められる。武道から書道や絵画の道に進む人も少なくはない。

渋谷の個展で初日で完売した長島さんのアート作品(長島伊織ツイッターより)

 更に長島さんは、芸術も絵画も自分との勝負と答える「絵に向かっている時と空手の練習をしている時はよく似ていて、自分で考えて、何が答えなのかわからないのですけど、手を出さないと何も始まらないんです。両方自分との勝負。空手をやっていた時は自分とどれだけ戦えたかでわかりやすく結果が出たので、その経験は生き方の軸になっているのではないかと思います」空手の経験は芸術の世界でも大いに役立っているようだ。

高校時代、空手の大会で優勝した長島さん(右)と正援塾の若槻代表

 正援塾の代表師範、若槻昌高さんに長島さんについて聞くと「入門当初は体が極端に小さく試合でも負けることが多かった。小学6年の中頃の時期で130cm29kgほど。最初は負けることも多かったが誰にでも突っかかっていく熱いファイティングスピリットを持っていた。考え方もいろいろな事を追求して考えるタイプでした。もし”彼は当時から他と違うものを感じましたか?”と誰かからと聞かれればイエスと答えます」と語った。

 現在も大阪の実家に帰ったときには道場で汗を流すという長島さん。今後の芸術家としての益々の活躍を期待したい。

♢長島伊織(ながしま・いおり)1997年大阪生まれ、2020年武蔵野美術大学油絵学科卒業。
インターネットで見かけた印象的な画像や、映画のシーンなど、「どこかで見た物語」をモチーフとする。「見えたこと/見えないこと」をテーマに、油絵ならではのストロークを用いて時に忠実に再現し、時にはあいまいに塗りつぶしながら、記憶化したイメージを絵画に転換する。
☆昨日3月30日より4月5日まで、そごう横浜店にて4人展「Hazy memories-曖昧な記憶-」に新作5点を出品中。作品は全て抽選販売となる。

☆空手道 正援塾(大阪府箕面市)の紹介ページ

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