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【ボクシング】デラホーヤの復帰戦の相手とされた元UFC王者アルバレス「この話は終わった」白紙を断言 

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2021/04/29(木)UP

怒濤のパンチラッシュで1RTKO勝利しUFC王座奪取するアルバレス(左)=16年

 元UFC&ベラトールの世界ライト級王者であり、現在はONEを主戦場とするエディ・アルバレス(37=アメリカ)。
 彼はボクシングで6階級制覇を成し遂げたオスカー・デラホーヤ(48=アメリカ)との一戦の話をを白紙に戻したようだ。4月29日の『ONE ON TNT IV』の前日記者会見で「今回の話は終わった」と語った。
(※試合はまさかのダウンを奪われアルバレスの判定負け)

 現在もボクシングトレーニングを続けるデラホーヤは、先月「7月3日にカムバックする」と復帰を発表。今月14日にアルバレスはインタビューで「最近、オスカー・デラホーヤのチームから連絡があったんだ。あの男と試合をするなんて、夢のようだよ。でも、そうなるだろうね」と嬉々として語っていた。
 何が彼の気を変えたのだろうか。

強烈パンチでダウンを喫したアルバレス=本日の試合

 アルバレスは試合前日会見で「ベン・アスクレン(とジェイク・ポール)の試合を見たんだ。思ったことは、MMAファイターたちがボクシングの領域に、勇気と謙虚さを持って入って、プロフェッショナルではない技術で自分を犠牲にしてるということだね」と、YouTuberボクサー・ジェイクvsアスクレンのボクシング戦を見たことがきっかけだと語る。

 続けて「けれど、ボクサーの方がMMAの世界で実現したのを見たことがない。俺はそれが気になって、気が進まなくなったんだ。ボクシング側にも、MMAの世界に踏み込む勇気が欲しいじゃないか」と、MMAファイターがボクシングのリングで戦ってばかりだという違和感を語る。

 さらに「オスカーの件でイエスと言った時は、決断を急ぎすぎたと思う。MMAが俺のスポーツだし、人生の全てなんだ。もし本当の戦いを望むというなら、それはMMAに他ならない。MMAこそがファイトだ」という。彼はMMAの方がルール制限が少なく、リアルファイトに近いと言いたいのだろう。MMAもルールあるスポーツだ。どのルールでも制限があり、その中でどのルールを選ぶかだ。ボクシングルールでは客観的に見て勝てないと判断したのだろう。

ジェイク・ポールの試合を見て、ボクシング参入には否定的になったと語る

 そして「俺は自分の仕事に誇りを持っているし、長い間やってきたが、それ(実績や強さのイメージ)を手放すには多くのことが必要になってしまう。あのイベントも安い感じがしたよ、ボクシングはそういうものになってしまったんだな。ボクシングで劣った選手を中途半端に強いように見せかけ、それに勝ったらまるでチャンピオンかのように見せている」と流行の異種格闘技的なボクシング・ビッグマッチに苦言を呈する。

 最後に「あのイベントは、ボクサーたちがタフガイのように振る舞い、ファイトで勝っているように振る舞っている。けれど彼らはファイトで勝っているんじゃない、ボクシングの試合で勝っているだけなんだ。でもMMAはファイトだ。より強いファイターとの対戦を要望し、ケージの中で全ての技術を出し合う。そう、全ての技術をね」と結んだ。

 本日、まさかのダウンを奪われ黒星を喫してしまったアルバレスだが、今後も更に誇りを持つMMAの道を進んでゆくに違いない。

次のページ:本日の試合で右フックでまさかのダウンを奪われるアルバレス

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