2021/05/11（火）UP
（最終更新：2021/05/11 12:11）

佐々木洵樹(C)K-1

　5月23日（日）東京・大田区総合体育館で開催される『K-1 WORLD GP 2020 JAPAN～K-1バンタム級日本最強決定トーナメント～』のスーパーファイトでラット・エイワスポーツジム（38=タイ/エイワスポーツジム）と対戦する、佐々木洵樹（29=POWER OF DREAM）が公開練習を行った。

　佐々木はプロボクシングの東洋太平洋ランカーであったが、幼少期よりK-1に憧れを抱いており、POWER OF DREAMの門を叩きキックボクシングに転向。軽快なフットワークとサウスポーから繰り出すキレのあるパンチを武器に、わずか3戦でKrushバンタム級王座を獲得。昨年7月に階級転向により王座を返上、同年8月には龍斗、12月に璃明武に勝利。現在5戦5勝無敗と波に乗る。

ミットを蹴りこむ佐々木(C)K-1

　公開練習ではボクシングで培ったパンチのみならずミドルキックや前蹴り、飛びヒザ蹴りなども放ち「体調もメチャクチャいいですし、練習も追い込みを継続してやってる感じです」と、好調な様子だ。

　昨年12月の前戦ではアバラを折っていたという。今回は体調が万全で、早く暴れたいと言う一方「あの試合があったからこそ一つ成長できたと思うし、悪いところもすごく出て、会長にも指摘されたので、今回はその部分も修正して出す自信があります」と、前回の反省を生かして臨むという。

　バンタム（-53kg）から階級を上げ3戦目。今回は56kg契約だが、現在主戦場とするスーパー・バンタム級（-55kg）に合わせた体作りが「すごくできてる」と感じているという。そして同階級で玖村将史や金子晃大がトップグループを形成していることも意識している。「自分はやったら勝つ自信がすごくあるので、早くやりたいですね。その2人もそうだし、他にもこの階級はいっぱい選手がいるので、その中でトップに行くような試合をしたいです」と意気込む。

璃明武のボディにパンチを打ち込む佐々木（2020年12月）

　また、スーパー・バンタム級での戦いは、元K-1 WORLD GPスーパー・バンタム級王者で、現在ボクシングに転向した「武居由樹の後を受け継ぐ」という意味で思い入れが強いという。「由樹君が獲った時も自分は会場で観ていたし、今も由樹君がジムに来るたびに『頼みますよ、ホントに』って言われるんで（笑）。由樹君に近づけるような選手になりたいです」と思いを語る。

　対戦相手のラットは現K-1 WORLD GPライト級王者のゴンナパーにも勝利経験がある。ボクシング時代にタイ人との試合は経験している佐々木だが、ムエタイとは初激突。

　キックに転向してすぐの頃は蹴りへの対処ができず、ムエタイへの苦手意識もあったようだが、今は蹴り合っても負けないような練習をしてきている。「すごくいいタイミングで当ててもらったと思ってます。相手は本当にムエタイ特有というか、パワーもすごくあるし、固そうな印象がありますが、やってくる攻撃は会長と一緒にだいたい想定はしているので、それがどうなるのか。ボクサーがどういう動きをするのかというところを見てもらいたいですね。スピード、テクニック、パワー、全部で上回っていきたいです」と、自信をアピール。

　試合展開はボクシングvsムエタイという異種格闘技戦のように見てもらえたら一番面白いと思う、と語る佐々木は「K-1という舞台はいろんな格闘技が集まって戦うところだと、僕自身、昔から思ってたので。子供の頃は自分がボクシングから出るとは想像もしてなかったですけど」と笑う。

佐々木が名前を挙げた魔裟斗（左）とブアカーオ

　佐々木が子供の頃から憧れていたK-1の「K-1vsムエタイ」といえば、魔裟斗とブアカーオの試合で「最初に見た時に感じたムエタイの強さはかなり印象が強いです。それでも魔裟斗選手が、その後にどんどんムエタイ選手を倒していったので、まさか自分がこういう形になるとは思ってなかったですけど、ムエタイを体感してみたいというのが今の心境です」語る。
　華のある魔裟斗とは違い、自分は影が薄いという佐々木だが、その分「自分は試合で魅せます」と気合も十分だ。

　最後に佐々木は「POWER OF DREAMらしく、頭で考えて、『美しく勝つ』ところを見てもらいたいです。倒し方でも魅せたいと思ってます」と力強くメッセージを送った。

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