2021/08/13（金）UP
（最終更新：2021/09/30 23:26）

入江聖奈（左）と張本勲（右=Getty）

　東京五輪ボクシング女子フェザー級で日本女子ボクシング初の金メダルを獲得した入江聖奈（20=日体大）について「サンデーモーニング」（TBS）で、野球解説者の張本勲氏（81）が8日の放送で「女性でも殴り合いが好きな人がいるんだ。嫁入り前のお嬢ちゃんが顔を殴り合って、こんな競技が好きな人がいるんだ」と発言。
　それに日本ボクシング連盟が抗議の文書を送ったが、同連盟が12日、TBSから謝罪文を受け取ったと発表した。

「当連盟からの抗議文に対して、内容を十分に汲み取った、迅速かつ真摯な対応をして頂いたと思います。当連盟は、今後も各メディアと協力し、ボクシング競技と選手たちの魅力を伝えていきたいと思います。皆様の温かいご声援をよろしくお願い致します。」と謝罪を受け入れた。

【フォト】サンジャポに出演した入江聖奈

謝罪文全文

　謝罪文は番組制作プロデューサーから日本ボクシング連盟会長の内田貞信氏に宛てられたもので、プロデューサーからは「この目覚ましい成果に対し、あっぱれとの賛辞を贈り、称賛することが本意でした。しかしながら、張本氏の発言の中には、ご指摘のように、『女性及びボクシング競技を蔑視した』と受け取られかねない部分があり、これについては本来であれば番組内で対応すべきでした」と番組側の対応不足と説明。

　そして張本氏は「私は元々ボクシングが大好きで、白井義男さんやファイティング原田さんが世界チャンピオンになった時に、飛び上がって喜びました。今回、入江選手が金メダルを取った時も、飛び上がって喜んでいました。今回の私の発言は言葉が足りませんでした。入江選手の快挙を称えると共に、自分も金メダルを取れるのではと思って、ボクシングをやる女性が増えてほしいということを本当は言いたかったのです。言葉足らずで反省しています」と謝罪した。

　これに関し、SNSやニュースコメント欄では、当初の発言と謝罪文が大きくかけ離れていることを多くの人が指摘。入江選手が金メダルを取った時も、飛び上がって喜んでいたのなら、あのような発言にならない、本当に競技拡大を考えているのか、などと張本氏に”喝”が入っている。

　入江は、8日のこの番組を見たのかは分からないが、同日のこの番組直後、同局で9時54分から放送されているサンデージャポン（TBS）に生出演。アマチュア競技の五輪女子ボクシングについてアザはできないのかとの質問に。「それはないですね。ボクシングは安全、打たれても本当に痛くないんです。ボクシングを始めて欲しい。アマチュアはグローブが厚いですし、致命傷なダメージはないですね」と熱弁。司会も「ヘッドギアもつけてますしね」とフォローしていた。入江のこの一言のほうが競技拡大につながるのではないだろうか。興味を持っている人は安心してボクシングを始めたいところだ。

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