K-1王者 朝久泰央の兄・裕貴が9.20参戦、兄弟の強さは過酷な練習と心の持ち方、殺気を読む朝久流養我にあり
■朝久流養我(あさひさりゅうようが)の真髄、相手の気を読む、そして心の持ち方
朝久空手の特徴として、相手の攻撃を読むことが挙げられる。篤館長は、ゴンナパーが攻撃をする際に殺気を発していたため、それを泰央が読んで攻撃を交わしていたと明かした。泰央は「相手と戦っていると1箇所に殺気が集まるんですよ。動いていたら『ここに殺気が来る』のがピンポイントで分かる。危ないポジションを外すと頭の上を(相手の)蹴りが行ったりします」という。
相手の攻撃を無意識的に交わす能力は、朝久空手ならではの朝久流養我(あさひさりゅうようが)と呼ばれる鍛練法によるものだ。道着の肩のあたりに付いている”覇”の文字は、朝久流養我の鍛錬を受けている者の証で、相手の気を読むことはできるとのことだ。
兄・裕貴も「スパーリングで僕の気を先にぶつけると、泰央が避けるのでそこに(泰央が)左フックを合わせます。試合の時は相手の気を読んで避けているが、僕たち同士でやるときは『ストレートを打つよ』という気をぶつけて、フックを打ったりしています」と普段の練習から、兄弟で気の交換をしているという。
朝久流養我のトレーニングの一つに灯りが1つのみ付いた暗いリングで、ヘッドギア無しで兄弟でスパーリングをするというものがある。危険なトレーニングであるため、他の道場生は出来ない朝久家のみの特訓だ。これは”シックスセンス(第六感)”を鍛えるものだという。
裕貴は「相手のうっすら見えている状態でのスパーリングは子供の時からずっとやっていました。鼻血が出ていたこともありますね」、篤館長は「見えないところで感覚を研ぎ澄ませてきたのが今になるのかな」と朝久兄弟が相手の気を読んで、攻撃を交わす能力を身につけた経緯を分析した。
また、過酷な環境でも平常心で居られる能力も朝久空手は重要視する。篤館長は、朝久兄弟が仮にマラソンをしたとして、特別速く走れるわけではないが、重要なことは、過酷な状況でも冷静に居られることだと。それがスタミナが切れることなく最後まで戦い続けられる要素だという。
過酷な環境の中での平常心を身につける練習の一つに、素潜りを取り入れている。3分間を目標として、風呂に潜水し続けるというものだ。裕貴は「”絶対に3分いくぞ”と考えると3分になるまでに疲れてしまいます。何も考えなければ3分行けます」という。
このような朝久空手ならではのトレーニングで鍛錬を積むことで強さを磨いてきた。ゴンナパーを下しK-1王者に輝いた弟・泰央、次は9月20日、兄裕貴は横浜でどのような戦いを見せてくれるのか。
▶︎大会情報:9月20日『K-1 WORLD GP 2021 JAPAN ~よこはまつり~』対戦カード、チケットほか
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