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【ボクシング】バルデス、ドーピング陽性も防衛戦を開催「私は100%クリーンだ! 胸が張り裂けそうだよ」=9.10米

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2021/09/09(木)UP

10日(日本時間11日)に試合を控えるバルデス(Naoki Fukuda)

 9月10日(日本時間11日)に行われるWBC世界スーパーフェザー級タイトルマッチで、王者オスカル・バルデス(メキシコ)vs同級14位ロブソン・コンセイサン(ブラジル)。
 先月にバルデスが抜き打ちドーピング検査で禁止薬物フェンテルミンの陽性反応が出た。フェンテルミンは肥満防止薬であり、食欲抑制効果があるが、アンチドーピング機構では興奮薬にも指定されている。
 前回、歴史に残るような豪快KOで手にした王座に暗雲が立ち込めた。

【動画】バルデスの前回の”豪快”失神KO勝利! ESPNの今年上半期のベストKOとなる

 しかしWBCは今月に入り世界戦開催を認める決定をした。WBCのスライマン会長は「バルデスや陣営にも聴取し、専門家チームで議論した。調査中にバルデスからは薬物は検出されず、検出された薬物は彼にメリットを与えないと判断した」と説明した。

 昨日、ESPNではバルデスのインタビューを掲載した。

「私は不正をしていない。一度もしたことがないし必要としたこともない。ここに来て、ジムでトレーニングをして、試合に勝つんだ。試合に出れば、全力を尽くす。それが私のやり方だ。しかし、多くの人が”お前はインチキだ””ステロイドを使っている”と言う。胸が張り裂けそうだよ」と語った。

 さらに「言えることは、私が100%クリーンなファイターだということだ。どうやって体内に入ったのかはわからない。ファイターは何を摂取しても責任があるのはわかっているが、自分自身のことを考えると、どうやって体内に入ったのか明確な答えはないんだ」と潔白を主張した。

 改めてフェンテルミンを服用したかの問いには
「いいえ、フェンテルミンを飲むには処方箋が必要。私はフェンテルミンが何であるかさえ知らなかった。フェンテルミンは飲んでいない。サプリメントの摂取に関しては、通常通り。ビタミンCやビタミンB12など、誰もが摂取すべきごくシンプルなサプリメントくらい。唯一の違いは、ハーブティーを飲んだことくらい。それが原因ではないかと思っているが、どうやって体内に入ったのか、それもまだ100%明確ではない」とした。

 バルデスは7月22日に陰性、8月13日に陽性、8月30日に再び陰性と出たが2回目の検査でなぜ陽性になったか、わからないとし潔白を主張した。

 ドーピング陽性で試合中止や延期になることが多いことから、世界では今回の決定に賛否は多い。WBCは検出された薬物がバルデスにメリットを与えないとのことだが、少なくとも減量にはプラスになるはず。試合は減量から始まっている。WBCの今回の決定内容なら、一般のドーピング基準ではなくWBC独自のドーピングルールでも作るべきと思える。
 体重制限に良いとされるハーブティーは世界には多々ある。バルデスは本当にハーブティー経由かもしれないが、WBCはタイトル戦を決行したからには、もう少し納得のいく答えが欲しいところだ。

 ともあれ試合は開催されるのだ。ESPNが選ぶ上半期ベストKOは今年2月、バルデスが絶対王者 ミゲール・ベルチェルト(メキシコ)に10回失神KO勝ちし、新王座に輝いた一戦だった。リングに上がる以上、精一杯のパフォーマンスで戦って欲しい。

▶︎次ページは【動画】バルデスの前回の”豪快”失神KO勝利! ESPNの今年上半期のベストKOとなる

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