2021/11/04（木）UP
（最終更新：2021/11/11 12:21）

5年ぶりに山本美憂と再戦するRENA。沖縄の地でどんな試合を見せるのか

　11月20日、沖縄アリーナにて開催される『RIZIN.32』で女子レスリングの元世界王者・山本美憂（47=KRAZY BEE/SPIKE22）と対戦するシュートボクシング世界女子フライ級王者RENA（30=シーザージム）が4日、公開練習を行った。

　RENAは山本と16年9月に対戦し、フロントチョークで一本勝ちを収めた。当時、RENAはMMA2戦目、山本はデビュー戦だった。今回は5年ぶりの再戦となる。

前回の山本美憂との試合は、フロントチョークによる一本勝ち。今回も一本かKＯを狙うという

　公開練習でRENAは、打ち込みとグラップリングのスパーを行った。打ち込みはシングルレッグを繰り返し、テイクダウンまでいくパターン。スパーリングは、下からの展開が多くみられた。

　公開練習が終わると、「アップしていない状態なので、しんどかったです」と白い歯がこぼれたRENA。動きを見る限り調子は順調のようだ。1年ぶりの試合になるが、「コロナの影響で試合があるかもしれない、なかったの繰り返しでした。でも練習をすることができて、ダメな部分を修正することができました」とブラッシュアップできているようだ。

公開練習では、スパーリングで下になることが多かったが、山本美憂対策か？

　下になる場面が多かったことを指摘されると、「毎回、タックルを取られるので、下になることが多いです（苦笑）。今回もいつも通りでしたが、上でも下でもある程度はできるようになりました」と成長を感じているとのこと。そして、5年前の試合を振り返りながら、「あの時、私は立ち技、美憂さんはレスリングだけで勝負をしている感じでした。5年経って、どう変わっているのか楽しみです」と期待を膨らませる。

　現在、RENAは、レスリング出身の宮田和幸会長が主宰するBRAVEジムを中心に練習している。今回の試合が決まる前から通っていて、親交のある所英男に宮田会長を紹介してもらったと経緯を説明した。

ひとまず引退を撤回したRENA。BRAVEジムでの練習が楽しいようだ

　新しい環境での練習の効果についてRENAは、「BRAVEジムでは、レスリング出身の選手も多いですし、宮田会長からは『レスリング出身の自分がやられたら嫌な技術』などを教えてもらっています。最初の練習で『タックルうまいね』と宮田会長に褒められるました。AACCは女子選手が多くいい練習ができましたが、BRAVEジムはまた新しい風が私に吹いて楽しく練習ができています」と手応えは十分だ。

　続けて、「いきなり私からテイクダウンですか？　どうでしょうね。5年前はデータがないまま“よーい、どん”で戦っていたので、今はデータがたくさんあるので、作戦を考えて戦います。試合になってから、どんな私が出るのか、自分自身がサプライズを楽しみにしています。新しい私が出るのではないかと思います」と新星RENAが生まれる可能性が出てきた。

　山本美憂が、この5年間で成長した姿を見てきたRENAは、「得意な部分であるキープ力を伸ばして、うまくMMAにアジャストしているなと感じています。波に乗らせないようにしたいですね」と警戒する。また、「5年前は、KIDさんが『やり返す』と宣言されていて怖かったんです。（山本ファミリーが移住していた沖縄での再戦が決まり）このタイミングなのかなと思っています」と他界した美憂の弟KIDの存在の大きさも語った。

「美憂さんは、私が勝てなかった浅倉（カンナ）選手に勝っています。その美憂さんに勝てば、私がおいしい。美憂さんも、私に勝てばおいしいと思いますので、今回の勝負は互いにおいしい対決なんです」

　気になるのはRENAが発言していた、引退宣言。本人は、「満員の中で引退したいという欲が出てきました。新しい練習もできて楽しくなってきたので、（引退時期は）まだ決めていません。あと30戦やるのかといったら、それはないですけど、どのくらいやるのかは分かりません」と引退時期は未定となった。

「とりあえず今回の試合に勝って、年末に試合をして、来年はまたベラトールに挑戦できたらなと思っています。夢に向かってがんばります」

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