井上尚弥、TKO勝利も”鮮血顔”で立ち向かう相手に「これ効いてるのか」手を焼いた理由とは
12月14日、両国国技館にてWBAスーパー&IBFバンタム級王者・井上尚弥(28=大橋)がIBF世界同級5位アラン・ディパエン(30=タイ)を8ラウンドTKO勝利で下した。しかしタフなディパエンは打たれても、顔が鮮血にまみれても立ち向かい、想像以上のタフな試合となった。
井上は試合後の会見で、このタフな相手に「途中で判定も頭をよぎりましたが、ムエタイやっているだけあってタフさもありましたし、本当に効いているのか、というくらいだった」と、表情ひとつ変えずに立ち向かってくるディパエンに本当に”俺のパンチが効いているのか”と不安になったという。ディパエンのムエタイ戦績は50勝10敗、19年よりプロボクシングにデビューしている。
そのタフなディパエンの攻略について井上は「上(顔)は、タフなのでボディに切り替える作戦に出ましたけど、ボディへの攻撃へのブロッキングも上手いというか、研究してディフェンシブに戦っている印象を受けました」という。試合中、度々ボディで動きを止めたが、粘るディパエンは井上の打ち終わりに鋭いパンチを返してきた。さすが6連続KO中のディパエン、実力はあった。
そして8Rに倒した左フックは「流れですね。攻撃しながらの流れです。左で倒すと狙ったわけではないです」と答えた。
思いのほか苦戦したことについて、井上の父・真吾トレーナーは「今日の試合については率直に相手が頑張った。ダメージはしっかりあるんですけどパンチはできていましたし、相手が強かったなということですよね」
大橋会長は「相手が勝つつもりで来たら1R KOで、また、判定のつもりで来たらこういう試合になると思っていました」と語った。
KOは相手が攻撃してきたときにカウンターで生まれることが多い。攻撃時には隙が空きやすいからだ。そのためディフェンス中心の相手だとなかなか倒しにくくなる。
ディパエンも試合後の会見で「最初はスピードで攻める作戦だったが、井上がスピードがあったためその作戦は止め、ディフェンスしながらたまに攻めて行った」とディフェンス中心の試合を余儀なくされたと話した。デェフェンスも上手く井上のボディブローを肘でしっかりガードした。まるでムエタイのミドルキックのガードのようだった。ディパエンは井上の攻撃を「必死に耐えた」と言うも「我慢できずダウンした。こんな強いパンチは初めてだった」と語った。
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