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”ケンカ十段”芦原道場が解体し移転、次世代を見据え14階建ての新総本部に

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2022/02/15(火)UP

今月5日に落成された芦原会館・新総本部

 今年設立42周年を迎える『新国際空手道連盟 芦原会館』の新総本部が2月5日愛媛県松山市にて落成された。
 JR松山駅から徒歩5分、全14階建てで1,2階部分に道場やトレーニングジムを備えるが、3階より上は賃貸マンションになっている。

【動画】これが芦原会館・新総本部だ!施設への潜入映像

 会館の顔とも言える総本部を、なぜこのような建築にしたのか。そこには会館の持続可能な発展への視点があった。現館長の芦原英典氏に聞いた。

 芦原会館は、漫画『空手バカ一代』の”第二の主人公”としても知られる芦原英幸が80年に設立、相手の攻撃を受け流して制圧する”サバキ”と呼ばれる技術体系を特徴とする。
 設立と同年に総本部道場が建設された。JR松山駅からほど近く、当時としては最新式のトレーニング設備を備えた白亜の3階建てのビルであった。

館長の芦原英典氏(中央)JFKOで優勝した芦原2選手とともに

 数万人の門下生が稽古に励んだ旧総本部だったが、JR松山駅周辺の整備事業のため、移転が求められることに。これを機会とし、英典氏は「新規一転、新しいチャレンジをしたい」と思い立った。
 資金について英典氏は「会館の財産は一切使わず、ほぼほぼ自分の借り入れ。頭金には立ち退き料を使ったかな」と多額の借り入れで、より進化した新・総本部を建てることに。

 立地は旧総本部から50mほど離れた場所。旧総本部が200坪ほどだったのに対し、350坪の土地を購入しさらに拡大した。

1階には一般利用も出来るトレーニングジム

 旧総本部と同じく、1階には道場生以外の一般会員も使えるトレーニングジム。さらに一般(男性のみ)も使える浴場とサウナ、コインランドリーを設置した。

 英典氏は「地域貢献として、地元の人たちにも気軽に使ってもらえれば。”ザ・空手”という道場でなく、出来るだけ入りやすいように」と語る。モダンな外見やローマ字のみの入り口看板など、地域に溶け込みやすいデザインとなっている。

 2階には道場を設置、旧本部と同じく320平米ほどだ。また接骨院も併設した。

2階の道場で新スタートに燃える英典氏(中央)

 一般の利用はもとより、道場生のケアや、空手指導を目指す道場生の資格取得も出来るようにとのことだ。「空手修行で総本部に来た人が、接骨の修行もし、地元に帰って開業出来るといい。芦原空手を”生涯武道”としてやっていこうとする者にとって、職も必要となる」と語る英典氏。
 ゆくゆくは柔道整復師の資格も取れるようにするようだ。

 そして3階より上にそびえ立つ12フロア、44部屋の賃貸マンションだ。1LDKの単身者向けで、時勢に合わせテレワーク用のスペースを作った部屋もある。部屋の一部は地方や海外からの修行生の”ゲストハウス”にしていきたいそうだ。

そびえ立つ14階建て

 会館を運営していくため、資金面の問題は大きい。英典氏は「自分は今二代目館長だが、三代目になった時でも道場が安定して回るように」と言う。
 広く空手を普及させていく上で、安定した収入が必要だと感じていた英典氏は、総本部が”在る”ことで経済的に自給自足していければと考えたのだ。
 
 ちなみに新総本部のデザインやレイアウトも英典氏が一人で考案した。「コロナで出張や審査などに行けず、逆に時間があったのでデザインに集中出来た」と笑う英典氏。
 今月7日に稽古はじめとなった新総本部。英典氏は「先代が残した歴史と技術・体系を新しい場所から新たに世界に広げたい。また新しい道場からも新たな歴史を作っていける道場づくりをしていきたい」意気込んでいる。

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