【空手】反則の嵐乗り越え、中国の極真大会で芦原会館・佐藤が優勝
極真会館浜井派
「第二回大山倍達杯 全中国極真フルコンタクト空手道選手権 大連国際大会」
2017年10月22日(日・現地時間)中国・大連市 大連体育中心総合訓練館
10月22日、中国・大連市にて極真会館浜井派(浜井識安代表)主催の『第二回大山倍達杯 全中国極真フルコンタクト空手道選手権 大連国際大会』が開催された。
大連市に8箇所ある道場の他、北京などの支部、さらに中国以外からも日本、ロシア、カザフスタンなどからの参加があり、出場者数は型の部と組手の部を合わせ約200名と盛り上がりを見せた。
極真会館浜井派は、フルコンタクト空手ルールの統一と選手・審判員の育成、空手界の交流などを目指すJKJO(全日本空手審判機構)に加盟している関係で、日本からは組手の部にJKJO加盟道場の3選手が出場。
軽量級には、今年の全日本フルコンタクト空手道選手権・軽量級ベスト8の佐藤豪海(芦原会館)。中量級には、2013年のKWFワールドカップ国際空手グランプリ・軽量級準優勝の遠藤紘史(芦原会館)。重量級には、去年の今大会重量級優勝者であり、2016年第30回KWFヨーロッパ大会・-90kg級三位の宮原穣(KWF極真会館ビクトリーカクール)と、各階級に1人ずつ参戦。
また、大会2日前からJKJOの中心メンバーである渡辺正彦代表理事(空手道MAC)と西山亨副代表理事(芦原会館)ほか2名の役員を招致。前々日から日本基準の厳正な審判講習会を行い、昨年よりも更に公平なジャッジにと大会に備えた。
▼18歳以上男子上級(-70kg)決勝
〇佐藤豪海(17=芦原会館)
判定3-0
●黄 金龍(中国)
トーナメント表に試合順の番号が書かれておらず、開会式直後の試合でアップもままならない状態で一回戦に出場した佐藤。「アップができず動きが硬かった」と語るが、それ以上に動きが”硬かった”のは一回戦の相手選手。
地元中国の黒帯選手で、試合慣れしていないのか開始後40秒ほどで佐藤の鼻筋に思い切り顔面殴打(手で顔面にヒットさせるのは禁止)。数分経っても立ち上がれないほどのダメージで、数試合後に再試合。その後も相手選手からの金的への蹴りやヒザ蹴りで、その度にすぐには立ち上がれないほどのダメージを受ける佐藤だが、反則として認められないことも。
結果、佐藤は得意の内回し蹴りをヒットさせ相手に鼻血を出させるなどの有効打と、相手の注意2もあり5-0の判定勝利となった。
準決勝は、散打出身の選手。アップでは鋭い横蹴りなどを見せていたが、佐藤が突きでの接近戦に持ち込もうとすると勢いに驚いたのか両手で腰をつかんだタックルを行う。その後も相手は終始ステップを使い距離を取り、佐藤が近づくと腰にタックル。
結果、相手の注意2で佐藤の判定5-0勝利となった。「自分の攻撃は2、3発のパンチしか入れられなかった」と佐藤は不完全燃焼で決勝に臨む。
決勝の相手は「初めてまともな試合」(佐藤)となり、ステップを巧みに使い下段回し蹴りを入れる黄。佐藤は長いリーチを生かし、離れた間合いからの前蹴りや上段回し蹴り、そのまま突きの接近戦に持ち込もうと攻める。
最初は突きの勢いに押されていた黄だったが、慣れてくると下がりながら突きと下段回し蹴りで的確に応戦。後半は佐藤も対抗して下段を混ぜノーガードの黄の脚に叩き込む。威力と攻撃の的確さが採られたか、本戦3-0で佐藤の勝利となった。
佐藤は「決勝の相手は下段が強くこちらも効いた。突きの威力はそうでもないが、全体的に思ったよりパワーがあった」と語った。
・次ページは遠藤、宮原の決勝と各階級で優勝者が争う争覇戦の模様
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