【ボクシング】”生涯無敗”重岡銀次朗が初世界戦へ”パワフル”スパー!亀田興毅ファウンダーも驚く
1月6日(金)エディオンアリーナ大阪で開催される『3150FIGHT vol.4』の[IBF世界ミニマム級タイトルマッチ]で、王者ダニエル・バラダレス(メキシコ)と対戦する同級5位の重岡銀次朗(23=ワタナベ)が16日、所属ジムにて公開スパーリングを行った。
重岡はアマチュアでは高校5冠を獲得し、アマ戦績は57戦56勝1敗でこれは県大会の決勝で兄との直接対決を避けるため棄権したもので実質無敗の選手だ。
プロ転向後も8戦全勝、日本ミニマム級王座、WBOアジアパシフィック・ミニマム級王座と、タイトルを次々と獲得するなど輝かしい経歴を持ち、「日本ボクシング界の最終兵器・人生で一度も負けたことがない男」と称されている。
公開スパーリング前に行われた会見で、亀田興毅ファウンダーは「僕の知る限り、アマチュアで無敗の選手は居ないと思います。日本史上初じゃないですかね」という。
「少なくともオリンピック金メダリストの村田諒太選手、先日4団体統一した井上尚弥選手、大晦日に試合を控える4階級制覇王者の井岡一翔選手はアマュアでも活躍していたボクサーですが、アマチュア時代に敗戦を経験しています。その中で重岡銀次朗選手はアマチュア時代に県大会の決勝で兄と対戦。リングには上がったものの兄に勝ちを譲り棄権を申し入れて記録上敗戦した1敗のみ。実質無敗」とし「プロに入って8戦全勝は凄まじい記録だと思います。記録上は井上尚弥選手超えの怪物です。漫画の世界の話みたいな選手」と、高い期待を寄せた。
その称賛に重岡は、顔を緩めながらも謙遜した様子で、「自分にとって、それは過去のこと。これから先、戦ったことのない強いレベルの選手との戦いが待っている。過去は過去、これから先の未来のことだけ考えて、自分は努力し続けるのみです」と語った。
一方、対戦相手は現IBF世界ミニマム級王者、メキシコのダニエル・バラダレス。ファイトスタイルは典型的なメキシカンファイターで、キャリアは30戦と重岡の4倍以上のプロキャリアがあるチャンピオンだ。
そんな相手に対して重岡は怯む様子もなく、「世界戦を目指して、10年間以上頑張ってきたのでいつも以上に集中して練習に取り組んでいます。バラダレス選手は荒めのメキシカンという感じのボクシング。12ラウンド動き続けられるスタミナがある印象です。でも、自分は12ラウンドやる気はないです。もちろんその可能性もあるのを見越して練習をしていますが、相手がどう万全な状況でこようが自分が負けることはない。強いだろうけど負けることはない。しっかり勝つために、残りの3週間、練習を頑張ります」と意気込んだ。
亀田ファウンダーからは、「パラダレス選手はこれまで1階級上の階級で戦ってきていて、現在のミニマム級に階級を落としてチャンピオンになった選手なので、この階級ではパワーがあります。そして倒れたことがなくタフネスが売り。世界初挑戦で、未だ世界レベルでの実力が未知数の重岡銀次朗選手にとっては決して簡単な試合ではない。ここで銀次朗選手が圧勝するようであれば本当に怪物だと思います」と見解を示した。
会見の後、公開スパーリングでは同門先輩であるバンタム級のA級ボクサー吉田京太郎と実施。強烈な左ストレートでぐらつかせ、接近しての連打にフックからボディー、アッパーのコンビネーション。ステップで距離を取ってからの飛び込みなど多彩なパターンを披露した。
スパーを見守った亀田ファウンダーは、「ミニマム級とは思えないパワーですね。相手の選手は4階級も上なのにも関わらず階級差を感じさせない。テクニックがあって、ボクシングが上手い。普通のチャンピオンとは違う。並の上、特上クラス」と賛辞を連発。
スパーリング後には亀田ファウンダーが自らドラムミットを持って重岡のパンチを体感。当初、重岡との公開スパーリングの予定もあったが、ボディフックを受け止めると「今、頭揺れた。めっちゃパンチあるわ。スパーは、やったあかん。やらんくてよかった。8オンス(のグローブ)で入ったら相手は死ぬわ」と、重岡のパンチの強さに驚きの表情を見せた。「前に観たスパーと、今日のスパーの出来が全然ちがう。めちゃくちゃ仕上がってきている」と”人生で一度も負けたことがない男”の勝利を確信した。
重岡はスパーリング後に、「自分のやりたいボクシングが少しずつ形になってきましたが、それが完成するにはまだ時間がかかると思ってます。次の試合までに完成するかといえばそうではなく、今までのボクシングの延長でやりたいこともやって、自分が直すところはディフェンスと打ち終わりの意識。こう言ったら悔しいんですが、完成形は井上尚弥選手。ディフェンスもできていて、でもアウトボクシングではなくしっかり自分から攻めつつ強いパンチを当ててよける。、当ててよけるというボクシングを自分もしたいです。自分は、まだまだ全然。それの途中です」とコメント。
「まずは勝ち続けて今は日本の具志堅用高さんがもつ防衛記録13回を塗り替えることが目標。これは自分の小さい頃からの夢なので達成したいです。そしていつもの試合以上に集中して勝ちます」と”人生で一度も負けたことがない男”としての挑戦を掲げた。
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