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【9月・ベストファイター】クレベルに勝利した金原正徳「100%以上出せた」日本のMMA界に危機感も

■金原のワンサイドな展開の中でも、一瞬ヒヤリとした場面も

 金原のワンサイドな展開の中でも、一瞬ヒヤリとした場面もあった。1R、テイクダウンを奪われた金原が逃げようとした流れで、クレベルにギロチンチョークを仕掛けられた場面だ。しかし、金原自身は「あの展開で(ギロチンではなく)パスガードの攻防になってポジショニングを取られてしまうと、自分のスタミナが消耗したり、2R、3R目、同じ展開をイメージしてしまい、自分から組みに行く選択肢がなくなってしまったかもしれない」と、あの状況で首を絞められた方が「逆にラッキーだった」との見解。首を与えた状態ではあったが、結果として“自分にとって良いポジション”で戦えたと説明した。

クレベルがギロチンチョークを仕掛けた場面も

 一進一退の流れにも見えた1Rだったが、この金原の説明からすると、既に金原に勝利は傾いていたようだ。実際、金原はここからの2R、3Rでもさらにスタンド打撃で優位に立ち、クレベルからテイクダウンも奪うと、グラウンドでは徹底したトップから攻め続け、金原も戦っている最中にクレベルが疲労しているのを感じ取り、向こうからの攻めにも合わせて行きやすくなったと余裕すら感じたという。

 金原のこの勝利に、昔から金原の活躍を見てきたオールドファンからは当然の結果だとの声もあったが、一方でRIZINから格闘技を見始めた次世代のファンからは驚く声が。この一連のファン反応に金原は「SNSを通じて沢山のメッセージをもらったり、反響を沢山もらったりすると、影響力というか、この試合がすごく皆の心に何か与えたと思うと嬉しい。シンプルにすごいと思います」と、少々驚いた様子。さらに「自分の子供から『朝倉未来に勝ったクレベルに勝った。すごいね』と言われて、僕としては『オイシイな』と思いました」と顔を綻ばせた。

■今後の展望「残りどれくらい戦えるかわからない。若い子と最後はやりたい」

 金原はクレベルに勝利した後、リング上で11月にアゼルバイジャンで、ケラモフとの大一番が待つ鈴木千裕に「千裕、勝って来いよ。やろうな、待ってるぞ」とメッセージしたが、金原がイメージする今後の青写真はどのようなものなのだろうか。

金原が勝利者マイクで鈴木千裕にメッセージ

 その展望を尋ねると「僕も残りどれくらい戦えるかわからない。5試合もできないと思う。ケラモフと言う王者とやらせてもらえるなら、それも嬉しいですし、鈴木千裕戦の結果次第になりますが、僕は若い子と最後はやりたいと思う気持ちがある」とその想いを語り、現時点で意識する選手として、朝倉未来、平本蓮、萩原京平らの名前を挙げた。

「残された時間はそれほどない」との理由で、クレベルとの再戦には余り興味はないと話す金原。では、金原はなぜそこまで“若手との対戦”にこだわりを見せるのか。

「感情というか、綺麗ごとになるかもしれないですけども、僕と触れ合うことで何かを感じてほしいという気持ちが大きいです。(自分と戦う)経験を勝った負けたにするんじゃなくて、次に生かしてほしい。試合でしか教えられないことってあると思います。今盛り上がってるこの格闘技業界に深みを出したい」と、戦いを通して自身が積み重ねた経験や考えを次世代ファイターに伝えたいという。

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