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【吉田秀彦引退興行】吉田がプロ生活にピリオド「悔いはありません」

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2010/04/25(日)UP

ジェイロック
「吉田秀彦引退興行~ASTRA~」

2010年4月25日(日)東京・日本武道館
開場14:00 開始16:00

▼メインイベント(第8試合) 無差別級 5分3R
○中村和裕(吉田道場)
判定3-0 ※3者とも30-28
●吉田秀彦(吉田道場/バルセロナ五輪柔道78kg級金メダリスト)

 吉田秀彦のラストファイト、この試合は歌手のつんく♂がリングアナを務め、中村、そして吉田の名前をコールする。中村は青い道衣を着てたった一人で登場。中村は入場ゲートに座り、目を閉じて精神統一してからリングに上がる。

 続いて吉田が白い道衣をまとってリングイン、セコンドには高阪剛、高橋和生がつく。そして歌手の飛鳥涼が国家を独唱。この大会のスポンサーでもあるDHC関係者、“美人すぎる市議”として知られる藤川ゆり、交流のある名倉潤から両者に花束が渡された。

 1R、道衣を着て試合に挑む吉田に中村がジャブ、右ストレート。そのまま一気に組み付いてテイクダウンを狙う。スタンドの攻防になると、吉田のジャブに右フックをかぶせる中村。

 ジャブから距離を詰めて、吉田をロープまで押し込んでいく。ここから中村は吉田の足とボディにヒザ蹴りを入れる。吉田はジャブを打ちながら右ストレート。中村は右フックを狙い、さらに飛びヒザ蹴り、一気に踏み込んでジャブを突き刺す。中村が左フックから飛び込んで右ストレート。

 中村はインロー、ボディへのジャブ。吉田もボディへの右ストレートを返す。中村がジャブから右ストレート、中村が細かく手数を出して吉田を後退させる。中村がパンチで距離を詰めてくると組み付く吉田。しかし中村はそれを突き放して右ストレートを打つ。

 2R、アグレッシブにパンチで前に出ていく吉田。中村はインローを蹴り返し、組みの攻防になると吉田の道衣を掴んでボディにヒザ蹴り。中村はジャブから右フック。吉田も右フックを狙うが、中村がジャブから距離を詰めて前に出て行く。

 中村は吉田をロープに押し込んでヒザ蹴り。吉田はワンツーで前進! 中村は頭をかわして左フック、そして右ストレート! 吉田が組んで投げを狙うが中村は倒れない。

 逆に中村は右ストレートから左フック! 吉田も左アッパーから右ストレート。組みの攻防になると中村が離れ際の右ストレート。吉田は左のヒザ蹴り、右ストレートから左フック。中村はコーナーに吉田を押し込んでヒザ蹴りを打ちながらテイクダウンを狙う。

 ブレイク後、中村が左ボディから組みついて、吉田を前に崩すように足を払ってテイクダウン。中村は亀になる吉田にパンチを落とすが、ラウンド終了となる。そしてこのインターバルで吉田が道衣を脱ぎ、最後のラウンドは上半身裸で試合に挑む。

 そして3R、いきなり両者がガードを下げての殴り合い! 中村が吉田をロープにまで詰めると、中村が吉田の帯を取ってテイクダウン! 中村がマウントから腕十字を狙うが、吉田は中村の体を突き放す。

 ここから中村をタックルでロープに押し込む吉田。中村はそれを切りつつ、吉田のボディにヒジ打ちを落とす。ブレイク後、中村がワンツー! 吉田はガードを下げて左フックと右のヒザ蹴り。中村はガードを高く上げて右ストレートから組み付く。

 中村は吉田のバックに回りこみ、そこから吉田をテイクダウン。ハーフガードで上になると、足を抜いてマウントポジションへ。ここから顔面にパンチを落としつつ、腕十字へ! しかし吉田のクラッチは切れず、吉田が立ち上がる。

 中村がワンツー、吉田が右アッパーを突き上げる。中村が吉田を両足タックルでテイクダウン。残り1分でマウントポジションを取ると再び腕十字へ!

 必死の形相で腕十字を極めようとする中村だが、吉田も両腕をガッチリとクラッチしてそれをディフェンスする。中村が腕十字を狙い、吉田がそれに耐えるという状態で試合終了のゴングが鳴った。試合が終わると会場は大きな拍手に包まれ、その中で中村の判定勝利が告げられる。

 ラストファイトで死力を尽くした吉田は中村と抱き合って、最後の相手を務めた中村をねぎらった。そして中村がマイクを持って挨拶する。

「ありがとうございました。自分は吉田さんと出会って、吉田さんと戦うことで、今の自分があると思っています。吉田さんは総合格闘技を引退されますけど、僕は死ぬまで総合格闘技を引っ張ります。吉田さん、総合格闘技を愛するファンの皆さん、自分は迷ったり弱気になることも多いですけど、その時は力を貸してください」

 中村は挨拶を終えると、吉田とがっちり握手。ラストファイトを終えた吉田は「今日はありがとうございました。本当なら年末を最後にしようと思っていたんですが、ちょっとした理由でそれが出来なくなり、4・25武道館が最後になりました。

 対戦相手が誰になるのかと思っていましたけど、結局カズになって、最初は戸惑いもありましたが、プロなので言われた相手と試合をやらなければいけません。

 自分は持てる力をすべてぶつけました。これからも総合格闘技、アストラという舞台をカズが続けて行ったらいいなと思います。カズはこのプレッシャーの中で試合をして、これだけのお客さんの前で存在感を見せました。これからもアストラ、中村和裕を応援してあげてください」と語った。

▶次ページは小見川道大、エンセン井上の試合

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