【ムエタイ】17歳・福田が史上初の快挙を次々と達成、プロムエタイ王者に
ルンピニースタジアム創立記念興行
「ルンピニー チャンピオンクルックライ」
2015年12月8日(火・現地時間)タイ・ルンピニースタジアム
▼第4試合 プロムエタイ協会フライ級王座決定戦 3分5R
〇カイト・ウォーワンチャイ(福田海斗/ルンピニースタジアム認定フライ級4位、WPMF世界フライ級王者/キング・ムエ)
判定3-0 ※三者とも49ー47
●タナデー・トープラン49(タイ/ルンピニースタジアム認定フライ級10位)
※福田が新王座に就く。
タイ・バンコクにあるムエタイ2大殿堂のひとつルンピニースタジアムにおいて、同スタジアムの創立記念興行が開催された。ルンピニーのスター選手たちが一同に集う年に一度のビッグマッチ。この大会に日本人では史上初めて、福田海斗が出場した。
高校生の福田は11月6日にルンピニーで試合を行い、もうひとつの殿堂であるラジャダムナンスタジアムのライトフライ級王者クワンドム・トーミンブリー(タイ)を破る快挙を達成(ノンタイトル戦)。この試合は100万バーツ(約350万円)の賭け試合でもあり、タイで大きな話題を呼んだ。
この勝利により福田は11月度のルンピニースタジアムランキングでフライ級4位にランクイン。今回、同フライ級10位のタナデーとプロムエタイ協会フライ級王座決定戦を争うチャンスを得た。
ムエタイにおいて軽量級は層が厚く、強豪がひしめいていることから“神の階級”と呼ばれている。ルンピニー&ラジャダムナンの世界最高権威である2大スタジアムでは、外国人選手(タイ人以外)はランキングに入ることさえ困難。福田はそのランキング上位に入る快挙を達成してタイトルマッチを迎えた。
2Rから試合が動き始め、福田は前に出て早くも首相撲勝負へ。しかし、フライ級へ階級を上げたタナデー(これまではライトフライ級)が力強いロックで福田の動きを封じ、逆に鋭く重いヒザを叩き込む。福田もヒザを返すものの体勢は常にタナデーがコントロールしており、このラウンドはタナデーが完全にリードした。
3R、パンチで前に出ていく福田だが、すぐにタナデーに捕まりロックされてしまう。離れればボディストレートも交え動きの良いタナデーに対し、このまま敗戦の色が濃くなってきた中盤、福田のヒジがクリーンヒット。
一瞬動きが止まったタナデーを見逃さず、福田は一気にパンチとヒジのコンビネーションで追い討ち。そして、福田の縦ヒジでタナデーが目の上をカットして大流血。場内は騒然となった。
そして4R、福田はスピードアップし、パンチ・ヒジの猛攻でタナデーを追い回す。タナデーは福田に押されながらも要所要所でタイミングの良い左ミドルを当て、必死にポイントを守るが中盤、またも福田のヒジがヒットしてグラつく。若干動きが鈍るタナデーのロックが甘くなり、福田もようやく首相撲で良い体勢を作れるようになりヒザを当てる。このラウンドでポイントはイーブンとなり、勝負は最終Rに持ち越された。
5R、福田の出足はパンチで前進、対するタナデーは左ミドルを狙い打ち。 福田は左ミドルを受けても返しの攻撃が早く、リードを許さない。そして、タナデーの左ミドルに合わせて左フック一閃。後方に吹っ飛び倒れるタナデー。すぐに起き上がったためダウンとはならなかったが、この一発で試合が決まったと言えるだろう。
判定はジャッジ3名とも49ー47で福田の勝利。外国人選手として初めてタイ国プロムエタイ協会の王座を獲得した。
この歴史的快挙に沸き立つ福田陣営に対し、タイ人関係者は「もう海斗がどれだけ活躍しても驚かないよ。ラジャダムナンやルンピニーのベルトを獲ってもね」と、福田の実力がタイでもトップクラスであることを当たり前のように感じているようだ。
福田陣営には既に来月のラジャダムナンスタジアムでのビッグマッチのメインイベント出場や、フライ級タイトルマッチのオファーが来ており、今後の動向が気になるところだ。
ムエタイ500年の歴史において、外国人選手が誰も到達していない“神の階級” での殿堂スタジアム王座獲得がいよいよ現実味を帯びてきた。
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