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【五輪レスリング】吉田沙保里は五輪4連覇ならず、「取り返しのつかないことに…」

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2016/08/19(金)UP

「リオ五輪 レスリング女子 フリースタイル53キロ級」
2016年8月18日(現地時間)カリオカアリーナ2

歓喜のヘレン・マロウリスの前で泣き崩れる吉田沙保里 写真=eFight/getty

 リオ五輪は大会第14日の18日(現地時間)女子レスリング・フリースタイル53キロ級が行われた。五輪4連覇を狙った吉田沙保里(33=フリー)は決勝戦でヘレン・マロウリス(アメリカ)に敗れ、銀メダルとなった。

 2回戦から登場した吉田は、相手にまったくポイントを与えない盤石の戦いぶりで順調に勝ち上がった。まずはナタリア・シニシン(アゼルバイジャン)を判定4-0で下して危なげなく初戦突破。続く3回戦はイザベル・サンブ(セネガル)にローリングや得意の高速タックルを決めて9-0と圧勝。準決勝ではベツァベス・アルゲリョ(ベネズエラ)の左足を取って有利な体勢をキープしながら相手の背後を奪う攻めを展開し6-0で勝利した。

 迎えた決勝の相手は、吉田と世界選手権の決勝で3年連続戦い、今大会でも最大のライバルと目されていたソフィア・マットソン(スウェーデン)を準決勝で破ったマロウリス。第1ピリオド、吉田は高速タックルからマロウリスの右足を捕らえるなど積極的な攻め。マロウリスに消極性の注意が与えられると、アクティビティタイムから1ポイントを先取する。

 第2ピリオド序盤、両者が投げを仕掛け合いもつれるように崩れたところを、マロウリスが素早くバックを奪って2ポイント。吉田がリードを許す展開に。マロウリスの果敢な攻めを前に、下がり始める吉田。左足を取られて場外に押し出されてさらに2ポイントを失い、リードを3ポイントに広げられる。残り約30秒で一発逆転に懸けたい吉田は、片足タックルから相手の右足を取るが、マロウリスがこれを凌いでタイムアップとなった。

 吉田は五輪4連覇ならず。そして、2001年から続く個人戦の連勝記録は206で途切れた。試合後はマットにうつ伏せの状態で泣き崩れた。インタビューでは「たくさんの方に応援していただいたのに、銀メダルに終わってしまって申し訳ないです。日本選手団の主将として金メダルを取らないといけなかったのに、ごめんなさい。最後は勝てるだろうと思っていたのですが、取り返しのつかないことになってしまって…」と言葉を詰まらせた。

 表彰式でも涙が止まらない吉田。「悔しいです。ほかの選手たちが打倒吉田で挑んでくるのは分かっていましたが、最後の最後に落とし穴にはまってしまうとは思わなかったです」と話した。

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