【ONE】団体史上初のボクシング世界戦でシーサケットがV3達成
ONE Championship
「ONE:KINGDOM OF HEROES」
2018年10月6日(土・現地時間)タイ・バンコク インパクト・アリーナ
Photo by ONE Championship
▼メインイベント ボクシング WBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ 3分12R
○シーサケット・ソー・ルンヴィサイ(31=タイ/WBC世界スーパーフライ級王者)
判定3-0 ※119-109、120-108、119-109
●イラン・ディアス(28=メキシコ/WBC世界スーパーフライ級11位/挑戦者)
今年4月からMMA(総合格闘技)に加え、ムエタイとキックボクシングの新部門「ONE Super Series」をスタートさせた『ONE Championship』(略称ONE)が、ついにボクシングの領域にも進出。今大会はひとつの興行の中で4競技の試合が共存し、特にメインイベントではWBC(世界ボクシング評議会)の認可を受けた世界タイトルマッチも初めて実現するという、過去に例を見ない格闘技の一大祭典となった。
そのメインイベントは王者シーサケットvs挑戦者ディアスのWBC世界スーパーフライ級タイトルマッチ。シーサケットは昨年3月に怪物ローマン・ゴンサレス(通称ロマゴン)から判定勝ちを収め、約3年ぶりとなる王座返り咲きを果たした。さらにロマゴンとの再戦となった同年6月の初防衛戦で4R・KO勝ち。今年2月にはファン・フランシスコ・エストラーダの挑戦も判定で退け、2度の防衛に成功している。戦績は46勝(41KO)4敗1分。
一方のディアスは14勝(6KO)2敗3分の戦績で、現在WBC世界スーパーフライ級11位の実力だ。2016年12月に元WBA世界フライ級王者エルナン・マルケス、昨年9月には河野公平を破ってWBA世界スーパーフライ級王座に就いたルイス・コンセプションから判定勝ちを収めている。
試合は1Rからシーサケットが主導権を握った。左構えのシーサケットが懐に潜り込むようにしながら放つ強烈な左ボディを前に、右構えのディアスは早くも体をくの字に曲げながらコーナーを背負ってしまう。
2Rに入ると、シーサケットがさらに左ボディでえぐりながら顔面に右フックと左ストレートもヒットさせ、早期決着の予感も漂う。ディアスは3Rまでシーサケットの巧みな打ち分けと連打にただただ翻弄される時間が続くが、ダウンせずに持ち堪えて徐々に右のカウンターを返すなどタフさを発揮。
8Rには勝負を決めにきたシーサケットに対し、ディアスが猛攻を受けながらも決死の右アッパーを突き上げる。この一撃でマットにシーサケットはマットに手が着くが、これはレフェリーがスリップと判断。9Rにもディアスがカウンターの右フックで同様の場面を作る。
しかし、さらに打ち合いが激しくなると、シーサケットが声を張り上げながらの左右フック連打でディアスを凌駕。何度クリーンヒットを受けても踏ん張り続けていたディアスだが、11Rにシーサケットの左ストレートで一瞬足が浮き上がる。最終12Rには勝利を確信したシーサケットが、ディアスのラッシュをスウェーやダッキングでかわす余裕も見せた。
有効打を重ねたシーサケットが大差の判定勝ちで3度目の王座防衛に成功。ディアスも驚異的なタフさを発揮しながらあわやダウンかという見せ場を作った。試合後、マイクを向けられたシーサケットは「ディアスは非常に素晴らしいボクサーだ。自分が何度良いパンチを打ち込んでも彼が倒れることはなかった」と、挑戦者の健闘を称えた。
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