【ONE】ビビアーノ・フェルナンデスが約8年ぶり黒星で王座陥落
ONE Championship
「ONE: HEART OF THE LION」
2018年11月9日(金・現地時間)シンガポール・インドア・スタジアム
Photo by ONE Championship
▼メインイベント MMA ONE世界バンタム級(−65.8kg)王座統一戦 5分5R
○ケビン・ベリンゴン(31=フィリピン/ONE世界バンタム級暫定王者)
判定2-1
●ビビアーノ・フェルナンデス(38=ブラジル/ONE世界バンタム級王者)
※ビビアーノが8度目の防衛に失敗、ベリンゴンが王座統一に成功。
ビビアーノはかつて『DREAM』でバンタム級とフェザー級の二階級王者として活躍。『ONE Championship』(略称ONE)には2012年8月から参戦し、2013年10月にバンタム級暫定王座、同年10月に正規王座を獲得した。以降は元修斗世界バンタム級王者・上田将勝やONE世界フェザー級王者マーチン・ヌグエンといった強豪からの挑戦を退け、7度の王座防衛に成功。絶対王者の地位を確固たるものとしている。
対するベリンゴンは2016年1月に一度、ビビアーノの王座に挑戦しているが、その時は1Rでアームロックを極められ一本負けを喫した。しかし、以降は6連勝と好調をキープ。今年7月のONE世界バンタム級暫定王座決定戦でヌグエンを下し、今回の王座統一戦を待つこととなった。
1R、ビビアーノがタックルで先制のテイクダウンに成功するが、ベリンゴンはハーフガードの状態から素早くブリッジしてスタンドに戻す。打撃戦ではベリンゴンが得意の右バックスピンキックを連発。ビビアーノは腹に一発喰らって一瞬動きが止まる場面もあった。
2R、ビビアーノがベリンゴンの右バックスピンキックにタックルを合わせてテイクダウン。いったんはベリンゴンにブリッジでスタンドに戻されてしまうビビアーノだが、再度タックルでテイクダウンを決めると、今度はすかさずバックマウントを取って腕十字を仕掛ける。ベリンゴンは腕を伸ばされるも間一髪でこれを外し、すぐさま怒濤の鉄槌連打で反撃に転じた。
3R、アグレッシブな攻防で疲労したか、右バックスピンキックに前半ほどのキレが感じられなくなったベリンゴンに対し、ビビアーノがパンチのコンビネーションで圧力を掛けていく。後ずさりが続いたベリンゴンは、残り1分半のところでビビアーノにタックルでテイクダウンされ、終了間際にはマウントも奪われてしまう。
4R、ビビアーノはベリンゴンが逆転狙いの右バックスピンキックや右バックハンドブローで前がかりになったところを逃さず、タックルを合わせてテイクダウンし、マウントから腕十字をセット。しかし、一瞬のスピードが速いベリンゴンはすかさず腕を抜いて、ここも極めさせない。すると終了間際、ビビアーノの右ローに合わせてベリンゴンが渾身の右ストレート。後方に大きく吹っ飛ばされてダウンを喫したビビアーノは、ゴングに救われるかたちとなった。
5R、勢い付いたベリンゴンは距離を図りながら右ローと得意の右バックスピンキックを放ち、ビビアーノのタックルをカットした離れ際には右フックをヒットさせる。ビビアーノは構わず前に出てテイクダウンを狙い続けたが、ベリンゴンを捕らえることはできなかった。
互いに持ち味を発揮して山場を作った試合。勝敗の行方は判定に委ねられ、ベリンゴンがスプリットでビビアーノを下し、王座統一を果たした。ビビアーノは2010年大みそかのDREAMフェザー級タイトルマッチで高谷裕之に敗れて以来、約8年ぶりの黒星。連勝は「14」でストップし、絶対王者の地位からついに陥落することとなった。
試合後、ベリンゴンは「相手がとてもタフで厳しい時間もあったが、自分は勝利に値するパフォーマンスだったと思う」と勝利のコメント。一方、ビビアーノは「接戦だったと思うが、2Rの腕十字を思い出して欲しい、という気持ちもある。ただ、帰ってから試合を見直してみないと、自分では分からないところも多い。ケビンは偉大なチャンピオンだ。今は勝利したケビンを祝福したい」と、悔しさをにじませながらも勝者を称えた。
▶︎次ページ:元パンクラス王者・徳留一樹とDEEPタイトルマッチ経験者・下石の再起戦
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