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【DEEP】水野竜也が元王者に貫禄の一本勝ち「DEEPを盛り上げていく」

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2018/12/22(土)UP

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DEEP事務局
「DEEP 87 IMPACT」
2018年12月22日(土)東京・後楽園ホール

チョークスリーパーで桜井(上)から一本勝ちした水野(下)

▼第9試合 メインイベント ミドル級(ノンタイトル戦) 5分3R
〇水野竜也(フリー/現DEEPミドル級王者)
一本 2R 2分53秒 ※チョークスリーパー
●桜井隆多(R-BLOOD/第2代DEEPミドル級王者)

 第2代王者・桜井と第9代王者・水野の一戦が2018年のDEEPを締めくくる。

 現王者・水野は2006年9月にパンクラスでデビューすると、2008年3月には『DREAM』でミルコ・クロコップと対戦するなど外国人選手との対戦経験を多く積んだ。その後は海外にも進出し、『ONE』を始めとして様々なプロモーションを渡り歩き、今年2月のDEEPで奥野泰舗と王座決定戦を争い、3R4分34秒、チョークスリーパーで一本勝ちして王座に就いた。

 対する元王者・桜井はDEEPを中心に活躍するベテランMMA(総合格闘技)ファイター。1998年9月に修斗でプロデビューし、2003年からはDEEPに参戦。2004年12月にTKO勝ちでDEEPミドル級王座を奪取し、初防衛戦で長南亮に敗れてタイトルを失ったが、以後、何度もDEEPのメインイベントを飾り、毎回激闘を繰り広げて盛り上げてきたことから“ミスターDEEP”と名付けられた。

 1R、水野はジャブでけん制して左ストレートを打つ。桜井は組み付くとねじ伏せるようにしてテイクダウンを奪い、しばらく抑え込む。水野はアームロックに捕らえて体勢を入れ替えようとするが、桜井が腕十字を狙う。再び抑え込む桜井がパンチ。そして抑え込む。ラスト15秒で桜井が立ち上がってサッカーボールキックを見舞う。水野が足関節を狙ったところでラウンド終了。

 2R、前に出る水野が右ストレートとヒザ蹴り。桜井は組んで寝かせにいくが、水野がアームロックで桜井を回転させてバックを奪う。ゆっくりとスリーパーの体勢を整えていく水野。

 桜井は必死のディフェンスを見せたが、じわじわと極めにいった水野がガッチリとスリーパーを完成させて一本勝ち。現王者の実力を見せつけた。

 水野はマイクを持つと「桜井選手、47歳になっても強かったです。自分も憧れの選手なのでその年齢まで続けたいと思っています。来年もDEEPのチャンピオンとしてDEEPを盛り上げていきたいと思います。ここに出ている選手みんな同じ気持ちだと思います。海外がいろいろ盛り上がっていますが自分はDEEPを盛り上げていきたいと思っています」と、王者らしいコメントで締めくくった。

 試合後のインタビューでは「ダメダメでした。レベルが上がれば最初に持っていかれると流れを取られるので、一番ダメなパターンをやってしまいました。自分の中で入りがよくなかった」と、最初に桜井にペースを奪われたことを悔やむ。桜井については「怖いですね。死んでない感じがして。リングに上がった時のオーラがありました」と評した。

 そして「3月(DEEPの次回大会)も、もちろん呼んでいただければ、怪我もないので盛り上げたい。ジュエルスが盛り上がっているだけに、男子も頑張ろうよってところがあるので。切磋琢磨してみんなで頑張らないといけない」と、女子大会のDEEP JEWELSの盛り上がりに負けたくないと語った。


大差を付けて赤尾(左)に判定勝ちした大塚(右)

▼第8試合 セミファイナル バンタム級 5分3R 
〇大塚隆史(T GRIP TOKYO/第2代&第5代DEEPバンタム級王者)
判定3-0 ※三者とも30-27
●赤尾セイジ(パラエストラ東大阪/第3代HEATバンタム級王者)

 大塚は打撃&タックルの強さを武器に、長きにわたってDEEP軽量級のトップに君臨。第3代DEEPフェザー級王者、第2代・第5代EEPバンタム級王者と3度王座に就いた。昨年は「RIZINバンタム級トーナメント」に参戦し、大みそかの準決勝まで進出したが石渡伸太郎に敗れ、今年8月にはビクター・ヘンリーと対戦したがKO負けを喫して今回が再起戦となる。

 赤尾は強力なパンチとタックルを武器に、2007年から長らくDEEPを主戦場に活躍してきたベテランファイター。これまでに中村優作や和田竜光といった強豪を破っている。2016年9月の『HEAT 38』で祖根寿麻(そね・かずま)を破り、第3代HEATバンタム級王者となった。両者は2012年12月のDEEPで対戦し、大塚が判定3-0で勝利している。

 1R、両者パンチから組み付いてテイクダウンを仕掛け合う。先にテイクダウンを奪ったのは大塚。立ち上がった赤尾に大塚はヒザ蹴りを見舞い、赤尾はアッパーを返す。

 2Rが始まってすぐ、赤尾が弾丸のようなタックルでテイクダウン。大塚もすぐに立ち上がる。両者はタックルと打撃を織り交ぜて主導権争い。その中で大塚がバックを奪う。赤尾は暴れて脱出しようとするが大塚は離さない。ラスト1分でようやく離れた赤尾はタックルに行くが、大塚はテイクダウンを防ぐ。

 3Rもテイクダウン狙い合う両者。組み合って防ぐ展開が続く。離れると大塚が左ミドルとパンチを見舞い、赤尾が組み付く。しかし、バックを奪うのは大塚。そのままコントロールを続けたが、残り10秒で赤尾が上を奪う。そのまま試合終了となり、大塚が大差の判定勝ちを収めた。

 大塚はマイクを持つと「全然納得いってないです。こんな試合で勝ったと思ってないです。結果、勝っただけなので次はパワーアップしてきます。すいません」と、試合内容に納得がいかないと語った。

 試合後のインタビューでは「思い描いていた自分とかけ離れ過ぎていてショックがデカい。今回は打撃で行こうと思っていて、スパーリングでは倒せるほど調子がよくて、いい感触がつかめていたんですよ。ウォームアップでもよかったのに、試合では出なかった。途中からプランを変えて勝ちましたが、あんな試合はしたくなかった」と、自分にショックを受けたとガッカリ。

 それでも、DEEPバンタム級の新王者となった元谷友貴について聞かれると「評価されている選手なのでそういう相手を喰わないといけない。タイミングが合えばやりたい」と、元谷との対戦に興味を示していた。

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