【ジャパンキック】エース・石川直樹が四冠王・松崎公則を切り裂き、ヒジ巧者対決制する
ジャパンキックボクシング協会
『KICK ORIGIN 2020 1st』
2020年1月5日(日)東京・後楽園ホール
▼第11試合 メインイベント 新春スペシャルマッチ 52kg契約 3分5R
○石川直樹(治政館/ジャパンキック フライ級王者・元スック ワン キントーン スーパーフライ級王者)
TKO 4R終了時 ※ヒジによるカット→レフェリーストップ
●松崎公則(STRUGGLE/元J-NETWORKスーパーフライ級王者・元REBELS-MUAYTHAIフライ級王者・元REBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級王者・元WPMF日本スーパーフライ級王者)
石川はヒジ打ちとヒザ蹴りを武器とするフライ級王者で、JKAのエース格。昨年6月にはムエタイ系イベントのスックワンキントーンでスーパーフライ級王座も戴冠した。
しかし8月にはWMCスーパーフライ級王者・大崎孔稀にKO負け、10月のKNOKC OUTではWBCムエタイ日本統一フライ級王者・仲山大雅にTKO負けを喫しており、連敗から脱出したいところだ。
対する松崎もヒジとヒザを得意とする。2009年に34歳でプロデビューしたにも関わらず、2階級のREBELS-MUAYTHAI王座を含む四冠達成を成し遂げている”中年の星”だ。しかし現在は3敗1分の戦績。1年8ヶ月ぶりの勝利を狙う。
1R、互いに前蹴りで見合う両者。松崎は続けてパンチを入れてゆき、石川はローで返す。静かな立ち上がり。
2R、石川がミドルキックから間合いを詰める。サウスポーの松崎は、左ローからの右ストレートを入ってくる石川にヒットさせる。中盤からは石川が明らかに組みを狙いに来るが、松崎は突き放し、右パンチ、ローをヒット。手数は松崎か。
3R、石川は身体を開き、強引に組みに来る。松崎はパンチで対抗するも、石川はロープまで詰めヒジ・ヒザを入れ込む。離れるとハイキックも蹴り、印象の良い石川。組み疲れたのか松崎は体幹がブレ気味で、苦しそうに口を開ける。
4R、石川は前蹴りから距離を詰め、ヒザ蹴り。組んではヒザ、ヒジを狙う。松崎も必死にパンチを放ち、首相撲でも対抗するが、石川は膠着すると前蹴りで放す。ラウンド終了間際、石川の縦ヒジが松崎の眉上にヒット。
4Rが終了すると、松崎がドクターチェックを受ける。傷は大きく、レフェリーが試合を止めると松崎は崩れ落ちた。石川がTKOで新春一発目の勝利を挙げた。
第10試合 メインイベント 第2代ジャパンキックライト級王座決定戦 3分5R
○永澤サムエル聖光(ビクトリー/同級1位)
TKO 3R1:49 レフェリーストップ
●興之介(治政館/同級3位)
※永澤が第2代王座に就く
初代ライト級王者の直闘が王座を返上、1位と3位の2人で争われる。昨年8月に直闘と同級王座を争うはずだった永澤は、減量中に倒れドクターストップ。今回こそはと初戴冠を狙う。対する興之助は直闘の後輩。今回は300人の応援団が駆けつけてのタイトルマッチに臨む。
1R、会場の声援を一身に浴びる興之介が、長いリーチからミドル・ハイキックと多彩な蹴りを繰り出す。永澤は落ち着いて受け流し、時折単発のパンチを返すが興之介の蹴りがヒットする場面も。
2R、再びアグレッシブに蹴り中心に攻め込む興之介だが、永澤が圧力を強める。永澤がパンチ連打から右ストレートを繰り出すと興之介はダウン。続けて右フックを被弾した興之介はまたもダウンする。
ジャンプし立ち上がり、果敢に攻撃する興之介だが足にきている。詰めては組んでなんとか逃げ切るが、ラウンド終盤に頭部からの流血でドクターチェック。
3R、興之介の左フックがヒットし、永澤がグラつく場面も。勢いを盛り返したように見えた興之介だが、打ち合いの中永澤の右フックがまともに入りダウン。立ち上がるがすでに力はなく、永澤がロープ際に詰めて連打する。右フックがとどめとなり、興之介が崩れ落ちた。10カウントを待たずにレフリーが試合を止めた。
永澤は念願の初戴冠。マイクで感謝の言葉を述べ、妻と娘をリングに上げ喜んだ。
▶次のページは同門対決のウェルター級王座決定戦と、フェザー級王座決定戦
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