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【ボクシング】比嘉大吾の突進止め大差、西田凌佑が新王者に=試合レポート

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2021/04/24(土)UP

比嘉大吾は突進、強打が止められ王座から陥落した(写真は昨年大みそかの王座獲得時)

 4月24日(土)、沖縄コンベンションセンターで行われた[WBOアジアパシフィックバンタム級タイトルマッチ]で、日本スーパーバンタム級5位の西田凌佑(24=六島)が王者の比嘉大吾(25=Ambition/元WBC世界フライ級王者)に0-3で判定勝利。比嘉は地元沖縄での王座初防衛に失敗した。

 試合前から長身を生かした試合をすると言っていた西田、比嘉を研究し自身のボクシングを貫いた。アマチュア経験豊富で高校時代は国体でも優勝しており、技巧派ボクサーと言われる。これまでプロ3戦3勝(1KO)無敗。今回のプロ4戦目で、15連続KO日本タイ記録を持つ比嘉の突進を止め王座を奪取した。

【試合レポート】

前回、この右アッパーでKOし王座を獲った比嘉、今回もアッパーが炸裂したがKOに至らず(昨年12月撮影)

 比嘉は自身より身長が9cm高い170cmの西田に対し、1Rから何度も懐に入ろうと試すが、西田のジャブでなかなか入れず、懐に入ったかと思えばフックを合わせられ容易に入ることができない。打ち合いに行くと西田の左アッパーで比嘉のアゴが大きく跳ね上がる。

 しかし3R、比嘉がラッシュを見せ西田はロープを背にすると比嘉の得意の右アッパーがヒット。西田は比嘉の右脇腹にボディ、左アッパーを入れ反撃。
 以降、西田は比嘉の入ってくるところに右ジャブ、また、伸ばした右手で比嘉の額を抑えるように突進を止め、フック、ボディと入れていく。比嘉は構わず前に出て打ちにいくが西田はそれを利用しタイミングよく上下にパンチを打ち分ける。

今年2月、井上尚弥とガチスパーで突進を止められ豪快な右を被弾する比嘉=LEGEND

 5R、比嘉の右ストレートが2発クリーンヒット、6Rには比嘉のボディ連打で西田がロープを背負う。地元沖縄の会場が大いに沸いた。しかし西田が再び距離をとると、比嘉が踏み込んで来たところにカウンターの右フックからボディ連打を返す。終盤、連続してボディブローを被弾する比嘉。

 7Rからはこれまで距離をとっていた西田が一転、圧力をかけボディを中心にフック、アッパーで攻める。比嘉は手が出ない。比嘉のいいボディも入るが、西田は連打を許さず比嘉のパンチは空を切る。

 10R、勝負の連打にいく比嘉、右フックがヒットしそこから連打に繋げたいが懐に入ると再び左フックをもらってしまう。比嘉の右ストレートで一瞬動きが止まった西田だが、西田も左ストレートを入れる。そして得意のワンツーからボディを入れる。

 11Rには左ボディで動きが止まった比嘉は防戦一方に。最後の12Rも沖縄のファンが手拍子で比嘉を応援するが、入って来たところに左フックを被弾。続くボディ攻めで比嘉は手が出ない。ラスト30秒も比嘉の一発が期待されたが、大きく左フックを空振りすると、あとは西田の連打で終了のゴング。
 判定は0-3(111-117、110-118、111-117)と大きく差をつけ西田がプロ4戦目で王座に就いた。

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