【極真会館】過酷な100人組手の対戦者は強豪揃い、上田幹雄が60人目で無念のドクターストップ
4月25日(日)午前11時より極真会館総本部・代官山道場にて上田幹雄(25=極真・横浜北支部)の100人組手が行われた。1人2分を連続100人で行い、上田は歴代10人目の達成を目指したが、60人目で無念のドクターストップとなった。
対戦者は通常なら大会に出たての新人なども含まれるが、今回は全日本大会や世界大会で上位に勝ち上がるなど活躍したトップ選手39人に絞られた。いかに被弾せず、一本を重ね早期決着でダメージを残さないことがコツではあるが、実力が拮抗し思うように一本が奪えず、多くは1人2分フルで戦うこととなった。
【100人組手レポート】
1人目から元全日本王者の鎌田翔平と対戦し引き分けるも2人目から前蹴りで合わせ一本、3人目にも前蹴りで技ありを奪う好調ぶり。5人目は19年の世界選手権6位の星龍之介にも優勢勝ちしたが、星は重力級らしい重い下段回し蹴りを中心に攻め、上田は度々被弾した。残り94人を考えると痛い被弾だ。
以降、一本を奪うことはあったが、技ありを奪ってもなかなか一本に至らず、2分フルに戦うことが多かった。上田は徐々にダメージが重なり20人を超えると、疲労の色が見え始めた。相手の下段回し蹴りをしっかり受けずにそのまま貰ってしまう場面が増えた。
25人目には世界中量級でも優勝した森善十朗の突きの連打に足払いを試みるも倒れず。トップ選手になるとなかなか転んでくれず、コカしての技ありが奪えない。
32人目では上段回し蹴りで一本勝ちを奪い時短できたかと思うと、33人目には元世界重量級王者のブルファイター荒田昇毅が強力なパンチで詰めて来た。既に上田の胸は真っ赤に染まっている。
40人目からは手数が少なくなり被弾が多くなり、44人目の元全日本軽量級王者の原田祐光を相手に初の判定負け。それでも47人目に上段回し蹴りで一本取るなど手数は少なくても一発の技は冴える。
50人目は2009年に100人組手を達成しているアルトゥール・ホヴァニシアンが登場。アルトゥールの圧力からの突きを貰うも後ろ回し蹴り、かかと落としを間一髪でかわしたが判定負け。膝に手をつき小休止。ようやく半分だ。
52人目、山川竜馬(昨年全日本5位)の突きと蹴りで防戦一方となり、ついに下段回し蹴りで技ありを奪われる。
57人目にはボディに打たれ続けるも、エイヤーと気合を入れ力を振り絞る。
判定負けが続く上田に松井館長は、身体に貰わずしっかり受けるよう指導が入る。
58人目の相手には突きを手でしっかり受け、引き分けに持ち込んだものの、59人目には打たれ続け壁に追いやられ下段廻し蹴りで技ありを奪われる。
そして60人目、 100kg超級の西村界人(昨年全日本2位)に、とうとう下段回し蹴りで技あり合わせ一本を奪われた。この試合後、小休止の時間となったが、控室に戻った上田にめまいや、視界が狭くなるといった危険な症状が見られたため、本人は続行を望んだがドクターストップとなった。
■上田幹雄 100人組手記録
記録60人
【勝敗内訳】
一本勝ち/2
合わせ一本勝ち/12
技有り優勢勝ち/9
優勢勝ち/10
引き分け/17
負け/10
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