2023/02/12（日）UP
（最終更新：2023/02/13 04:01）

笠原弘希はラムナムムーンレックをバックドロップで投げて再々延長を制した

▼第7試合　65.0kg契約　エキスパートクラス特別ルール　3分3R延長無制限R
〇笠原弘希（シーザージム/SB日本ライト級王者）
再々延長判定3-0 ※10-8×2、9-8
●ラムナムムーンレック・ティーデット99（タイ/RWSライト級王者、ムエタイ2022MVP、WMC世界ライト級王者）

ラムナムムーンレックはパンチの強打があり、かなりの強敵だった

　笠原は、SB史上初となる3階級制覇王者。第15代SB日本スーパーフェザー級＆第4代SB日本フェザー級タイトルを持ち、昨年4月のSB日本ライト級タイトルマッチで王者・西岡蓮太に勝利を収めた。10連勝と波に乗っていたが、12月の両国大会でチャド・コリンズに判定負けした。今回再起戦となる。

　ラムナムムーンレックは、昨年12月に開催されたRWS（ラジャダムナンワールドシリーズ）ライト級リーグ戦の決勝戦で、モンコンゲーウとのムエタイトップ対決を制し、日本円で1,000万円以上の破格の優勝賞金を獲得したばかり。日本のムエタイファン待望の超一流ムエタイファイターがSBへ初上陸する。

粘るラムナムムーンレックのバックを奪った笠原

　1R、サウスポー構えのラムナムムーンレックは左ミドルキックを連発。笠原はガードしながら右ミドルキックを返す。ラムナムムーンレックは、入り際にフックを合わせる。終了間際に打ち合いになり、ラムナムムーンレックのパンチを笠原は被弾した。

　2R、笠原は前へ詰めて左ロ―キック。ラムナムムーンレックは左ミドルキックを連発。さらに右、左とパンチを放つなど、攻撃的なスタイルを貫く。前半はラムナムムーンレックのペースだったが、後半に入って笠原のカーフキックが効き始める。笠原のカーフキックが何度も決まり、ラムナムムーンレックが嫌がる場面も。

　3R、笠原は前へ出て打ち合いに持ち込む。カーフキックも蹴るが、左ボディブローを決めてパンチでKOを狙っているようだ。ラムナムムーンレックは打ち合いに応じるも劣勢に。笠原はカーフキックを連発。終了間際に、投げの攻防で笠原がロープを掴む行為があったが、協議の結果、ノーカウントとなった。

笠原が勝利

　延長ラウンド。ラムナムムーンレックはパンチ連打で猛攻を仕掛ける。迎え撃つ笠原もパンチで応戦。カーフキックを蹴る笠原。ミドルキックを返すラムナムムーンレック。一進一退の攻防は、ここもドローとなり、再延長ラウンドへ。

　再延長ラウンド。ラムナムムーンレックは下がりながらミドルキック。笠原は前へ出てパンチを打つもディフェンスされる。近距離でミドルキックをヒットする笠原。大きな差がなく判定へ。ここも三者とも10-10のイーブンで再々延長ラウンドへ。

　再々延長ラウンド。死力を尽くしてパンチで打ち合う2人。ラムナムムーンレックも負けずにパンチを放つ。終了間際、笠原はジャーマンスープレックスでラムナムムーンレックを投げ捨ててシュートポイント2を獲得。判定勝負は、笠原が3-0で勝利をものした。

　勝利した笠原は「延長になりすぎて反省しています。この後、メインがありますので、最後に盛り上がっていきましょう」と挨拶した。

笠原友希（右）がTAaaaCHAN（左）を下した

▼第6試合　61.5kg契約　エキスパートクラス特別ルール　3分3R延長無制限R
〇笠原友希（シーザージム/SB日本スーパーフェザー級王者）
判定3-0 ※30-29×2、30-28
●TAaaaCHAN（PCK連闘会/元INNOVATIONフェザー級王者）

　笠原はSBでフェザー級とスーパーフェザー級の二階級制覇を成し遂げ、昨年6月の『THE MATCH 2022』ではKrush王者・中島千博から勝利を奪った。9月のSBではRISEの常陸飛雄馬にKO負けを喫したが、再起戦となった12月の試合ではRISEスーパーフェザー級3位の石月祐作から2度ダウンを奪い、大差の判定勝利を収めた。

TAaaaCHANはパンチで攻め立てる

　対するTAaaaCHANはトリッキーな動きと乱打戦を得意とし、これまでにINNOVATION王座の他、東北の大会『聖域』ではライト級とスーパーライト級の二階級を制覇している三冠王。前戦となった昨年11月のKNOCK OUTでは、KNOCK OUT-BLACKライト級王者のバズーカ巧樹と激闘を繰り広げた。

　1R、TAaaaCHANはミドルキックで先制。さらにボディ打ちからローキックとコンビネーションを見せる。笠原はどっしり構えて、左ミドルキックを連発。ハイキック、ローキックと上下に蹴り分ける。TAaaaCHANはパンチで打ち合いたいも、笠原の右アッパーから左に苦戦する印象。