【月間ベストファイター・2月】極真世界王者の与座優貴、K-1王者・朝久を撃破、延長では極真を復活させ激闘制す
毎月イーファイトのサイト名にちなんで、より良い試合をした選手に贈られる、GOLD’S GYM Presents格闘技月間ベストファイター賞。2022年2月のベストファイターは2022年2月27日(日)東京体育館で開催された『K-1 WORLD GP 2022 JAPAN~第3代 スーパー・バンタム級王座決定トーナメント~』でK-1世界王者の朝久泰央(24=朝久道場)を延長判定で下した与座優貴(24=K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)に決定した。(2022年3月21日UP)
PROFILE 与座優貴(よざ ゆうき) 1997年12月20日生まれ 茨城県土浦市出身 極真会館2017年第6回全世界ウェイト制選手権軽量級優勝の実績を持つ与座は、19年3月 にキックボクシングデビュー。2021年6月にK-1 GYM SAGAMI-ONO KREST所属となり、 同年12月のKrush後楽園大会で左ハイキックでマットに沈め、今年2月にはK-1デビュー戦でいきなり現K-1ライト級王者・朝久泰央とノンタイトルで対戦。延長戦までもつれた勝負は、最後に空手で培った不屈の精神と技術で王者を破り、大金星を挙げた。次戦はタイトル戦への機運が高まっている。 |
選考理由
1、K-1デビュー戦でいきなり王者を撃破
2、最後まで朝久泰央のペースにさせなかった
3、元極真世界軽量級王者の技術を見せた
選考委員
格闘技雑誌Fight&Lifeとイーファイトの全スタッフ
受賞された与座選手には、ゴールドジムより以下の賞品(アルティメットフレキシジョイントUC–Ⅱ 1個、マルチビタミン&ミネラル 1個、アミノ12パウダー 1個)と、イーファイトより記念の盾が贈られます。
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贈呈:ゴールドジム
ベストファイター記念インタビュー
■人生を変えるチャンスが目の前に
「人生を変えろ!」
その言葉が、与座優貴の胸に何度も突き刺さった。K-1デビュー戦で、いきなり現K-1ライト級王者・朝久泰央と対戦した与座は、チャンピオンの強烈な攻撃を受けて気持ちが折れそうになる度に、セコンドの渡辺雅和代表の檄で気持ちを立て直していた。
「あの言葉は、練習中の苦しい時からずっと雅和代表が自分に言ってくれていたんです。だから、試合中の苦しい時も乗り越えることができました」と与座は振り返る。終始、与座がペースを握っているように見えて、朝久の攻撃が少しずつ追いつめていたのだろう。
外から見ているだけでは分からない気持ちの綱引きが、その時に行われていた。
この試合が決まった時、アンチファンだけではなく、選手からも非難が集中した。「なんでK-1で実績のない選手が優遇されるんだ」という声が与座の耳にも届いていたという。
■空手家対決は意識していなかった
空手の世界チャンピオンになった与座は2019年にキックボクシングへ転向した。朝久と対戦する前の戦績は、13戦11勝(5KO)2敗。K-1グループでの試合は、昨年12月の蓮實光戦しかなかった(左ハイキックでKO勝ち)。それでも空手の実績に加え、KrushでのKOのインパクトが大きかったためか、与座にチャンスが巡ってきた。もしかしたら、空手家対決という図式が、話題性という部分で主催者に引っかかったのかもしれない。
空手家対決について与座は、「朝久選手は、戦う前から強い選手だなと思っていました。でも正直、空手家対決と騒がれても意識していませんでした」と明かした。おそらく空手からキックボクシングの舞台へ主戦場を移した時点で、気持ちを切り替えていたのだろう。
「それよりも、クレストに移籍してまだ日は浅いんですが、雅和代表をはじめトレーナーやコーチ陣が自分の練習に付き合ってくれて、恩返ししたいという思いしかありませんでした。あとは朝久選手と戦うことで非難を受けていましたので、結果を出して見返してやるという思いも強かったです」
■1Rが終わった時点で、勝利を確信していた
1ラウンドが終わり、朝久と初めて手を合わせた与座は、「いける。もらったなと思いました」と勝利を確信していたという。その理由は、二つあった。一つ目は、「いつも自分は戦う前に、相手を一番強いイメージに想定します。でも朝久選手は、そのイメージを上回ることはなかった」とメンタル面で優位に立てたこと。そして二つ目は、「(野杁)正明さんから、3Rかけてローを効かせていけば勝てるとアドバイスをもらっていて、それがドンピシャで当たりました」と朝久対策が功を奏したことが背景にあったという。
「正明さんは、本当にすごいなと思いました。対策もそうですが、正明さんとガチスパーでボコボコにされていますので、あの人より強い選手はライト級にいないので、それも自信になっていますね」と舌を巻く。しかも用意された朝久対策は、一つではなくいくつかあったといい、チームクレストの総力が与座を一つ上のステージへと引き上げた。
■空手の世界チャンピオンのプライドが覚醒
本戦の3ラウンドが終わり、ジャッジの一人が与座を支持したものの、ドローとなり延長戦へと突入した。「正直、勝ったと思っていたのでドローになって心をやられそうになったんですけど、延長戦は気持ちを切り替えることができました」と与座は、勝負のポイントを振り返る。
延長戦は、空手で何回も経験済み。勝ったと思っても、本戦で自分に旗が挙がらないことは珍しくない。世界ウエイト制大会で勝ち抜いた経験が、与座に力を与えたようだ。しかも彼が世界王者となった舞台は、同じ東京体育館。雅和代表から「空手をやれ」と指示が飛び、与座は至近距離での突き連打からのローキックを何発も当てた。その攻防は、まるで空手の世界大会のようでもあった。与座は、「空手を思い出して、つい胴廻し回転蹴りまで出してしまいました」と元世界王者のプライドを垣間見せた。
▶︎次ページは「人生が変わったのではなく、自分自身が変わった」
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