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【極真会館】元全日本王者の鎌田翔平・荒田昇毅が世界大会での引退を示唆「最高の形で締めくくる」(鎌田)

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2019/10/02(水)UP

各ブロックの端に陣取る”四強”。左から高橋、鎌田、上田、荒田

 11月22日(金)・23日(土)・24日(日)東京・武蔵野の森総合スポーツプラザにて『第12回 オープントーナメント全世界空手道選手権大会』(極真会館主催)が開催される。大会に出場する選手たちが集った会見が10月2日、都内にて行われた。 

 今大会は2016年に改定された「I.K.O.フルコンタクトルール」施行後初めての体重無差別世界大会となる。今まで反則だった押しの有効や、足を払って転倒させての技ありや一本、上段蹴りがクリーンヒットした瞬間の残心(一本突きを出しながら決める空手独特のポーズ)による技ありなど”新ルール”に世界の強豪たちがどれほど対応してくるか。また”四強”と呼ばれる日本人選手たちが、どのような技術的進化を見せ勝ち上がっていくかが見どころとなる。

王座奪還を狙う日本人選手団と松井館長、木山監督

 2015年に行われた前回の世界大会では、日本人選手は準々決勝で姿を消した。”新ルール”に一早く適応した日本人選手たちが、2003年の世界大会(木山仁が優勝)以来の、空手母国優勝を勝ち取れるか。

 会見では日本人選手団15名(日本人選手は全員で19名)と、監督の木山仁氏、館長の松井章奎氏が出席した。まず木山氏が「私は10回、11回大会を監督を務めてきていますが、今大会の選手陣が過去最高の仕上がり」と日本人選手団の強さに太鼓判を押した。

「本当のラストチャンス」と語る鎌田

 2016年全日本優勝者で、2017、2018の準優勝者・鎌田翔平(32=東京城西支部)は「今回は三度目の挑戦。空手を続けてきて26年目、集大成として臨みます。優勝という最高の形として締めくくれれば」と意気込みながらも、今大会での引退を示唆。

「4年前の大会で、本来であれば引退を決意していました。けれど3回戦負けという、とても納得いく結果ではなかった。家族に相談させてもらって空手を続け、そこから4年。ある程度結果を出すことが出来て、今回が本当のラストチャンス。世界チャンピオンを目指すのに心技体1番良いコンディションです。この大会で優勝して引退したいと思います」と覚悟を持って”最後の”舞台へ臨む。

荒田も「最後のチャンス」と語る

 また”房総の金太郎”の異名を取り、重量級戦線で活躍してきた荒田昇毅(32=千葉中央支部)も「年齢的にも世界チャンピオンになれる最後のチャンス」と今大会での引退を視野に入れる。

「過去2回出場させていただいて、期待していただいた中でも王座奪還に貢献出来なかった。今回も万が一それが出来なかったらそれがけじめだと、覚悟を持って臨んでいる」と毅然とした表情で語った。また、マークしている選手として同じCブロックの反対側に陣取る2017年世界ウエイト制重量級優勝者アンドレイ・ルジン(ロシア)らの名を挙げた。

高橋は”己に克つ”ことがテーマ

 ”一撃の貴公子”として華麗な組手で人気を博した、2017年全日本大会優勝者の高橋佑汰(26=東京城北支部)は「今回のテーマは、相手選手に勝つより、”己に勝つ”ことをテーマに稽古してきた」と語る。

「過去4年間遡って、自分の試合を見返しました。勝つ時の心の持ちようと、負けてしまう時の心の変化を考えさせられました。稽古でも気持ちが下がっている時、それが試合に出てしまう。(気づくのが)今更遅いんですけど、心の部分で自分が勝つ時のメンタルというのを常に意識して励んできました」と自分自身に打ち克ち優勝を目指す。

「極真会館で1番強い男になりたい」と意気込む上田

 2018年全日本優勝者としてトップシードに位置取る上田幹雄(24=神奈川横浜北支部)は「4年前の世界大会で情けない負け方をして(準々決勝でフランスのベルコジャに下段蹴り一本負け)、この4年間極真会館で1番強い男になりたいと、そういう気持ちだけで稽古してきました。この世界大会に向けての1年間、基本稽古から見直して、自分の空手を完成してきた」と意気込んだ。

 最後に松井館長が、現行ルールのさらなる調整点として、(掴みは反則だが)崩されるのを防ぐなど”自衛的な掴み”は反則を取らない、(逃げるためではなく)”攻防の中で”マットの場外に出た場合も反則は取らないなどルールの調整を説明。

昨年の全日本大会決勝、鬼の形相でヒザ蹴りを鎌田に突き刺し初優勝を決めた上田

さらに「ルールを最大限使い勝とうとすると、相手の減点を誘って勝とうとする選手たちの試合内容が散見された。本来空手の試合にかかわらず、場外が反則ならば場外に(重量級の選手が小柄な選手を)押し出すことに終始する試合などが見られた」ことなどから調整を決めたと言う。

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