【ボクシング】元世界統一王者の田口良一が引退「井上尚弥戦あったから世界王者になれた」
元WBA&IBF世界ライトフライ級統一世界王者の田口良一(33=ワタナベ)が、20日、東京・水道橋の後楽園飯店で選手引退を発表した。田口は今年3月、田中恒成(24=畑中)の保持するWBO世界フライ級王者に挑んだが、判定負けで2階級制覇を逃していた。
印象に残る試合を尋ねられた田口は「強いて一つ挙げるとすれば全部」と晴れやかな表情で話した。今を時めく井上尚弥(大橋)に日本王座を奪われた試練をバネにして、田口は2014年にWBA同級王者アルベルト・ロッセル(ペルー)から世界王座を奪取。昨年にはIBF同級王者ミラン・メリンド(フィリピン)との2団体統一戦にも勝利した。昨年5月、ヘッキー・ブドラー(南アフリカ)に敗れて王座から陥落。上述の田中に敗れてから進退を保留していた。
引退の理由を田口は「以前のようにモチベーションを上げることができなくなった。ボクシング人生をやりきったなと思えたので、グローブを置くことにしました」と語った。
長く田口を育ててきた所属ジムの渡辺均会長は、「日本王者になった頃、1階級下のミニマム級で世界戦の話があったので返上したらどうかと聞いたら、“井上尚弥選手の挑戦を受けたいんです”と言うのでその勇敢さを買った」と改めて教え子を称えた。
田口は2013年4月に日本王座を獲得。その後、指名試合で井上尚弥との一戦の話があった。
世界ランキング入りを果たしていた田口にとって挑戦を受けず、日本王座を返上して世界戦へ向けて始動する選択肢もあったが、田口は逃げずにその挑戦を受けた。同年8月に井上と10Rを戦い抜き判定3-0で敗れ王座陥落したが、井上の連続KOを止めた。
「あの試合があったから世界チャンピオンになれた。以降の選手はいつも井上選手より強くないから大丈夫と思うことができた」と田口。今後はボクシングジムの経営を目指していくという。
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