【ONE】豪腕王者・ンサン「スタンドでフィニッシュする」無敗のグラップラー・デ・リダー「チョークで一本勝ち」=10.30
10月30日(金)シンガポール・インドアスタジアムでは2020年最大級のイベント『ONE:INSIDE THE MATRIX』が開催される。
メインイベントで、ONEミドル級世界タイトルマッチに臨むONEミドル級&ライトヘビー級世界王者、アウンラ・ンサン(35=ミャンマー)と、挑戦者ライニアー・デ・リダー(30=オランダ)の試合直前コメントが主催者から届いた。
王者のンサンは2005年にMMAデビューすると、17年にONEミドル級王座、そして翌18年にはライトヘビー級王座を獲得。母国ミャンマーでは銅像が建てられるほどの英雄的存在だ。破壊力のあるパンチを武器とする激闘型ファイターで、26勝のうち24勝が一本・KOというフィニッシュ率を誇り、現在7連勝中だ。
挑戦者のデ・リダーは5歳から柔道を修め、後に始めたブラジリアン柔術では、強力なグラップリングスキルでヨーロッパの大会で数々のメダルを手にした。13年にMMAデビューすると、9戦全フィニッシュ勝利でヨーロッパのローカルタイトルを2つ獲得。19年1月からONEデビューすると3連勝し挑戦者に名乗りを上げた。
ンサンはデ・リダーについて「ライニアーは、寝技がうまい。グラウンドに寝かせて、サブミッションを狙ってくる。彼は、12勝無敗、負けを味わったことがないから自信満々で来るはず」とグラウンド勝負に来ると予測。
リダーの戦法に対し「テイクダウンをしてくるだろう。一本勝ちを狙ってくるだろう。グラップリングをしたいだろうが、自分はその技術を持っているし、打撃もできる。打撃の面では自分の方がうまいから、この対戦では、スタンドでのフィニッシュを狙う」と打撃で迎え打ちKO勝利を狙う。
さらに「相手はハイレベルなグラップラーで、サブミッションのレベルも高い。でもレスラーとしてはハイレベルではないと思う。だから、自分をテイクダウンするのに手間取るだろうし、寝技も自分よりそんなにうまいとは思わない。寝技に持ち込まれても大丈夫だ」と自信を持つ。
最後に「彼は無敗のファイターとして、限界に挑んだことがない。自分が繰り出すような打撃を食らったことはないだろうから、どうなるか様子を見たい。私の武器は”拳”さ」と、デ・リダーが経験したことのないパンチで勝利するとした。
■無敗の挑戦者デ・リダー「チョークで一本勝ちする」
一方のデ・リダーは、ンサンについて「右パンチと右キックが素晴らしい選手。パンチもプレッシャーもすごい」と打撃を高評価。さらに「そして、いいレスラーだってことも忘れちゃいけない。寝技もうまい。絶対に見くびっちゃいけない、すごいファイターだ」と寝技についてもリスペクトする。
ンサンの総合力を褒め称えるデ・リダーだが「テイクダウンして、チョークで一本勝ちする。彼はすごくタフだ。ノックアウトするのはほぼ不可能。だが、どんな人間にも首はある。自分はそこを狙えるんだ」とチョークに絶対の自信を持つ。
試合に備え、デ・リダーはBellatorやStrikeforce、DREAMで王者となったゲガール・ムサシや、現ONEファイターで元WFL世界王者ピーター・バウシュトなどストライカーたちと打撃練習を積んできた。「すごく成長している」と打撃対応にも自信を持つ。
試合展開として「自分の打撃はごく基本的。プレッシャーをかけて後ろに退かせ、フェンスに押し込む。そしてテイクダウンをとったら、柔道とレスリングを駆使して、後ろを取る」とイメージが出来ているようだ。英雄・ンサンを相手にデ・リダーはプランを遂行出来るか。
■ンサンと2度戦った、長谷川賢が試合を予想
また18年と19年にONEミドル級世界タイトルマッチで2度、ンサンと対峙した長谷川賢が今回の勝敗を予想した。
長谷川はンサンについて「心も身体もタフなのが一番の印象です。その2点を活かして、淡々と試合が続けられる、端的に前に出続けられる、そして後半に強いのが彼の強みです」と自らの経験からの印象を語る。
デ・リダーについては「とても大きく極めが強い、レコードはパーフェクトで負けたことがない事が良い方向に出ていて勝負に行ける。その上で長い手足で強力なサブミッションをもって極めているのが彼の印象です」と語る。
その上で今回の試合は「勝負の分岐点はテイクダウンです。ンサンがデ・リダーのテイクダウンを切れるかどうか、また、デ・リダーが上を取れるかどうかで勝負の行方が分からなくなると思いますが、立ち技勝負で進んで行くとなると、3、4 ラウンドでンサンがノックアウトすると思います」とスタンド展開が多ければ、後半でンサンがKO勝利すると予想した。
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