【RIZIN】朝倉未来vs斎藤裕、紙一重の判定ポイントを分析する
11月21日(土)大阪城ホールにて開催された『RIZIN.25』のメインイベント[フェザー級(66.0kg)タイトルマッチRIZIN MMAルール:5分 3R※肘あり]で、斎藤裕(パラエストラ小岩)が朝倉未来(トライフォース赤坂)に判定3-0で勝利し、初代RIZINフェザー級王者となった。
勝敗はSNS上では賛否が分かれている。そうなる試合はおよそマストシステムのときだ。負けた朝倉は「勝ったと思っていた」、勝った斎藤も「紙一重だった。自分には運があった」と答えた。
朝倉陣営は1、2Rは取っているとインターバル中に伝え朝倉は3Rに挑んだという。
テレビの解説者らも甲乙は難しいと言い、関係者らがいる控室などの舞台裏でも難しい内容、もう1ラウンド見たかったとの会話が飛び交った。
記者の目では1Rはイーブン。2Rは朝倉の警告もあり積極性でも斎藤が有利だと見た。ボクシングなら10−8をつけてもいい内容。このラウンドの差が大きかったと思える。3Rはテイクダウンを奪われるもダメージのあるパンチで2度もダウン寸前にまで追い込んだ朝倉だと思えた。しかし、2Rまでの差を埋められただろうか。3Rも積極性でいうなら斎藤かもしれない。攻めても完全にダウンに至らず、ぐらついた程度ではポイントを取らないのというのであれば斎藤が勝利だ。
全く互角の場合、警告があるかないかでもマスト判定の場合は響いてくるだろう。もし延長があればどうなっていたか。朝倉が求めるダイレクトリマッチをぜひ見たいカードだ。
朝倉は来年2月のメイウェザー戦については「俺はまだ聞いていない。そんなこと言ってる場合じゃなくて、斎藤選手にやり返したいなというのが1番ですね」とまずは斎藤へのリベンジを見据えている。
以下、1〜3Rのポイントと思われる部分のみ抜粋した。それぞれ判定は分かれるところだろう。
試合は1R、開始1分20秒で斎藤の左フックでややバランスを崩す朝倉だったが、ダメージには至っていない様子。開始1分48秒で朝倉のインローキックがローブローとなり中断、再開後、そしてお互いに技を出し探り合う中、ラスト24秒で朝倉がカウンターの左フックで斎藤の腰が落ちるが耐え、たたみ掛けるように追撃すると斎藤はタックル。朝倉はそれを切ったがコーナーに押しこまれゴング。
2Rは開始22秒で斎藤の前蹴りがローブローとなり中断。再開後は斎藤がパンチで攻め、右ハイキックが朝倉のアゴをかすめる。さらに連打。朝倉は手が出ない。さらに左フックが朝倉にヒット。そして斎藤はテイクダウンに成功。すぐ立ち上がった朝倉だったがバックを取られコーナーに押し込まれるもブレイク。
ラウンド中盤に斎藤が前蹴りから連打、かわす朝倉だったが斎藤は組みつきコーナーへ押し込むと、ここで朝倉がロープを掴んでしまい警告を受ける。警告は注意の上なので1Rのローブローが注意だったと見られる。ラスト50秒、斎藤の右フックが朝倉のテンプルを捉え、ややダメージはあるか。
3Rは、開始2分には斎藤はタックルで綺麗に2度目のテイクダウンに成功。膠着しブレイク。残り1分30秒、斎藤のミドルキックに朝倉のカウンターの右フックがヒットし斎藤はバランスを崩すも追撃せず。
残り1分6秒で朝倉の左ストレートがさらにクリーンヒット、斎藤は顎が上がり腰から崩れ、ロープに飛ばされたが、そのロープのおかげで尻餅をつかずに済んだ。ここで尻餅をついていれば朝倉の追撃のパウンドが待っていたかもしれない。しかし、この状態も朝倉は追撃せず見てしまう。それが斎藤を回復させたか、斎藤が積極的に打撃を出し朝倉は右ストレートを被弾。朝倉はアッパーで返しヒットするが、斎藤の左右フック2発がクリーンヒットする。
そして朝倉の左ストレートで斎藤はまたも腰から崩れるが、マットに手をつくも尻餅に至らず立ち上がる。ここで仕留めに行くかと思いきや、ラスト18秒で朝倉が片足タックルでテイクダウンを狙う。倒れない斎藤。朝倉は斎藤の片足を抱えながら左フックを一発入れて試合は終了した。
この2〜3回のKOチャンスに追撃に行かなかった朝倉。当然追撃に相手のカウンターのリスクは伴う。慎重になったのか。
斎藤の腫れた顔に対し、顔が綺麗でダメージの無さそうな朝倉。斎藤は試合後病院へ直行。試合前には朝倉に勝てる部分は根性と言っていた斎藤、アグレッシブさにも勝敗が分かれたようだ。朝倉は会見後に審判の決めた判定を認め会場を後にした。
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