青木真也が最近の“カーフキック”論争に物申す「今に始まったことではない、恥ずかしい」
1月22日(金)アジア最大級の格闘技団体「ONE Championship」がシンガポール・インドアスタジアムにて開催する『ONE: UNBREAKABLE』で、ジェームズ・ナカシマ(32=米国)と対戦する元ONE世界ライト級王者の青木真也(37=EVOLVE MMA)が11日、都内にて公開練習を行い、その後の囲み取材で、今大きく話題となっている“カーフキック”論争について意見を述べた。
昨年大晦日に行われた『RIZIN.26』のメインイベント「堀口恭司vs朝倉海」戦で、堀口が朝倉にふくらはぎを狙ったカーフキックを3発決めると、朝倉は膝をつくほどダメージを負い、以降は堀口がパンチで攻勢となりKO勝利。試合後、控え室へセコンドに肩を借り足を引きずりながら向かう姿が衝撃を残した。
以前から注目されていた蹴り技だったが、大晦日のビッグイベントでの衝撃的な結末と相まって、このカーフキックが大きな話題に。現役選手がカーフキックについてSNSで言及したり、朝倉選手のダメージからカーフキック禁止論までも飛び出している。
“この風潮をどう考えるか”と青木に質問したところ「こんなの格闘技をずっと見て勉強していれば、今に始まったことではない。(様々な意見が飛び出しているのは)自分は“カーフキックを知っているぞ”という承認欲求に過ぎないと思う。格闘家とか、格闘技のコーチとか、ここぞとばかりに仰っているじゃないですか。あれは恥ずかしいこと」と一刀両断した。
カーフキックは米国では2012年頃から見られ、徐々にUFCにも浸透、国内では17年の修斗で高橋遼伍(KRAZY BEE)がカーフキックでKO勝ちを飾っている。
さらにカーフキック禁止論については「カーフキックを蹴り、カットされると、(蹴った側の)脚(の骨)が折れますから」と、カーフキックは突如生まれた“無双の技”ではなく、受け手が対策・練習をしっかりと出来ていれば、逆に蹴った側がリスクを背負う“諸刃の剣”の技であると、一笑に付した。
青木が言うように、カーフキックの有効なディフェンスの一つとして、奥足に重心を置く後傾姿勢とスネでのブロックが一般的だが、パンチの攻防を主体としローキックの処理が手薄になっているキックボクシング選手や、同じくパンチ主体でボクシングスタイルの前傾姿勢を主軸にするMMA選手が増えている傾向が、カーフキックを“特別な技”とする昨今の状況を表しているのかもしれない。
今回の公開練習のミット打ちで見せた青木の動きは、ムエタイ特有の後傾姿勢。懐が深く、レスポンスの良い動きを繰り出す姿を見ると、カーフキックの対処は既に習得済みなことが窺い知れた。
1月22日のシンガポール大会で、1年3ヶ月ぶりのONE本大会に登場する青木。新世代強豪のナカシマとの一戦に挑む姿に注目が集まる。
▶︎次ページ(動画あり)は、青木真也のフィニッシュシーン満載のハイライト映像
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