流血で痛恨の5連敗、次戦が引退の45歳キックボクサー松﨑公則が緊急手術、うつ病克服と新たな仕事へ挑戦と不安を語る
■キックボクシングを始めた理由はうつ病、キックで変わったこと、新たな仕事への挑戦と不安
松﨑はキックボクシングを始める前、うつ病でひきこもっていた経験がある。松﨑は「自分は気が小さい。うつ気質で、いつも周りを気にしてしまう。『何を考えているんだろうな、悪く思われているのかな』とものすごく気にしてしまうし、感情もあまり出さない。でもキックをやっていると、何も考えないで自分を全部出せる」と話す。
キックを続ける理由の一つに「自分に対する怒りがある。うまくしゃべれない自分、出来ない自分、要領が悪い自分」と、自分を責める自分との戦いでもあると言う。
松﨑は学業に熱心な家庭に育ったが、親の期待通りの進路には進むことは出来ず、いつもどこか後ろめたさを抱えていたと言う。大学も志望した所へは行けなかったが、国際貢献という自分の道を見つけた。しかし現場と事業本部との板挟みになり、抜け殻のようになりうつ状態へ。ひきこもっていた頃、キックボクシングに出会った。
松﨑は言う。「今まで自分が評価されなかったこともあって、自己表現が苦手だった。いつも周りにバカにされているような気がしていた。学生の頃も、社会人の頃も、能力的に下に見られているような気がしていた」
しかしキックをはじめて「だいぶ変わったかな、自分を出せるようになった」と言う。「キックの世界はわかりやすい。練習した分だけ返ってくるし、やった分だけみんな評価してくれる。『がんばってるね』と言われ、お客さんに応援される。今までそういうことがなかった」とキックのやりがいを語る。
試合にもコンスタントに出続けている。「試合は怖い所もあるけど、やめたらそれで終わってしまう。やるということが重要。今回(花岡戦)も相手が強いとわかっていたけど、とにかくやる、踏み出すこと。自分で抑えつけていたものを、出さざるをえない」という松﨑。だからこそ、強い相手とも戦いたいとも語る。
■引退後には不安も
ラストの試合は「打ち合いをしたい。ヒジあり組みありしかやったことがないので、そのルールで。もう2年くらい勝っていない。やめる前に一回、勝ちたい。熱い試合になるような相手と戦いたい」と願う。
引退後の人生に「不安はある」と語る。キックから離れる生活に、メンタルの部分でも不安はあるというが「(キックは)ずっとは出来ないので」と、新しい人生に勝負をかけたいとする。現在はジムトレーナーと、公園や街路樹など剪定の仕事をしている。引退後は今まで資格を取ってきた、整体の仕事を中心にしていきたいと言う。
ラスト一戦の前に、格闘技人生初の骨折・手術というアクシデントが舞い込んだ。松﨑はSNSで「たくさん蹴られ打たれたが、1番大きいダメージは、自分で蹴った足だったりする。それが人生」と書いている。少し伸びた、引退デスロード。45歳の元4冠王は、最後の試合に燃え尽きることが出来るか。
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