流血で痛恨の5連敗、次戦が引退の45歳キックボクサー松﨑公則が緊急手術、うつ病克服と新たな仕事へ挑戦と不安を語る
5月22日に開催されたキックボクシングイベント『KNOCK OUT 2021 vol.2』では、年齢28歳差の対決が行われた。45歳の4冠経験者・松﨑公則(STRUGGLE)と、17歳の現イノベーション・フライ級王者・花岡竜(橋本道場)の52kg戦(3分3R・延長1R)だ。
試合は、アグレッシブな花岡にローやミドルで応戦した松﨑だったが、2R終盤に花岡の右ヒジが一閃、松﨑の左頭部は出血しドクターストップとなった。
翌日会見で花岡は「倒そうと決めていたのですが、本当に倒れなくて」と、どうしても打撃で倒れない松﨑に、ヒジで切りに行ったと語っている。
松﨑は、この試合で現在1つの引き分けを挟んで、5連敗。戦績を49戦20勝(11KO)25敗4分とした。
松﨑は自身のSNSの名前に「引退デスロード」と書いており、今年中にリングを降りると公言している。目標は50戦、次の試合でラストの予定だ。
松﨑は遅咲きのファイターで、2009年・33歳の時にデビューした。プロ生活は12年目。ダウン経験はあるものの、ヒジで切られるTKO負け以外、KO負けはデビュー戦での一戦のみ。
実は今回松﨑は、人生で初の骨折。「インローを蹴った時に、ヒザで受けられて足の甲の骨がポッキリ折れた」と言う。試合3日後の25日に総合病院に診断を受けに行くと、翌26日に即手術だと言われた。手術も格闘技生活で初のことだ。
全治3ヶ月。「試合となると、半年は準備が必要」と言う松﨑。「不十分な状態でラストの試合というのも嫌だし、時期は今年終わりぐらいになるかもしれない」と、引退試合は少し延びてしまった。
引退の理由として「若い選手がどんどんレベルが高くなって、トップを狙うのが難しくなっている」と若手の進化に自身の体力が追いつかないと語る。「ある程度、きちんと戦えるうちに引退したい。あまりにも情けない姿になってから辞めるのは避けたい。もう今年がタイムリミットかな」と時期的な危機感をもち、しっかり有終の美を飾りたいとする。
相手の花岡の印象を松﨑は「天才的だった。技を出すタイミングや判断力。普通出せないだろうという所で攻撃が出て、防げないだろうという所も防ぐ。通常キャッチされないような蹴りもキャッチされ、崩された。ムエタイ的なのに、空手も混ざっている」と、評判通りの天才児ぶりを認める。
さらに「ここで勝てば、即辞めても良かった。気持ちよく引退出来ると思っていた。やってやりたかったけど、自分の良い所はほぼ見せられなかった」と悔しさをにじませた。
次が50戦目、ラストの試合では「燃え尽きるような、全部出すような試合がしたい」と言う。49戦したが「やりきってはいるけど、やれていない。もっといい試合が、自分の納得出来る試合をしたい」。骨折治癒後のラストマッチへ全てをかける。
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