2021/06/30（水）UP
（最終更新：2021/06/30 12:44）

気合の入った公開練習を見せた江幡睦

　7月18日（日）エディオンアリーナ大阪・第一競技場にて開催される『Cygames presents RISE WORLD SERIES 2021』。
　本大会で行われる「RISE DEAD OR ALIVE-53kgトーナメント」1回戦で、風音（22＝TEAM TEPPEN）と対戦するWKBA世界バンタム級王者・江幡睦（30＝伊原道場）の公開練習が行われた。

　江幡は双子の弟・塁とともにムエタイ最高峰のラジャダムナンスタジアム認定王座を目指す、新日本キックの看板選手。基本に忠実なスタイルで、繰り出す攻撃はいずれも高い攻撃力を有する。
　19年10月には実に4度目のラジャ王座挑戦に挑んだが、惜しくもドローで戴冠ならなかった。昨年9月にはRIZINに参戦し、良星から2度のダウンを奪い勝利している。今回はRISE初参戦だ。

伊原会長のミットに鍛え抜いたミドルを蹴り込む

　19年の大晦日には弟・塁の那須川天心戦で、1年前に他界した俳優の三浦春馬さんと共にRIZINのリングへ入場し話題を呼んだ。トーナメント1回戦である7月18日は、その三浦さんの命日でもある。

　江幡は公開練習で、RISE公開練習では異例の3分4Rという”ガチ練習”を披露。
　前半2Rはシャドウを行い、キレのあるパンチコンビネーションから、鋭い左右のハイキックを繰り出した。
　後半2Rは、伊原会長の持つキックミットにジャブから左右のミドルを連打する。ラストの4R目はより直線的に圧力をかけ、得意の右ローでミットに破裂するような音を響かせた。

　気合の入った練習の後、汗だくでインタビューに答えた江幡は「体調も良く、コンディションも整えられ物凄く調子が良い」と、落ち着いた笑顔で答える。

　今回は通常の55kgから下げた53kgでのトーナメントになるが「以前（新日本キックの）フライ級で戦っていた時期もあり、55kgより下も初めてではない。今回は2ヶ月前から身体を整え、この体重にフィットさせてきた」と問題は無い。
　さらに「動きの質が落ちていない。パワーや筋肉量も落とさないまま動けている」と攻撃力も落ちていないようだ。

強打で相手をふっ飛ばしダウンを奪う睦

　今回は良星戦以来、10ヶ月ぶりの試合となる。試合間が空いたが「試合が予定されていたりもしたが、流れたりしていたので、練習は積んでいた。弟の試合（RISE DoA-55kgトーナメントなど）も研究しながら一緒に練習しているので、物凄く良い対策が出来ている」と問題は無い。

　相手の風音について江幡は「出入りの部分や、パンチのカウンターは気をつけたい」としつつも「（このトーナメントで）誰かを意識しているとかは無い。自分の100％を風音選手に、ぶつけて倒すだけ。勝ち上がれば、その自分を超える全力で行く」と、自分自身が一番の相手だと言う。
　KOを狙うかとの問いには「必然的にそうなるんじゃないか。今回どの選手を見ても、気合が入っていて逃げる相手はいない」と倒し合いになるだろうと予測する。

19年大晦日のRIZINで、弟・塁（中央）の試合に並んで入場する江幡睦（右）と三浦春馬さん（左）

　勝ち上がった先、決勝で戦う相手として「同じ新日本キック出身で、そこからすごく頑張っている志朗選手。石井一成選手もすごく良い選手。2人とも勝ち上がってきてほしい」と志朗、石井の勝者と戦ってみたいとする。

　7月18日は、親友・三浦春馬さんの命日でもあるが「1年前、自分も考えることもあった。幼い頃から弟と親友と夢を追って、今自分が何が出来るのか。それは大きな挑戦をして輝く、その一つに尽きるなと。開幕戦が18日になって、何かを感じないと言えば嘘になる。その気持ちも全部背負って、思い切り戦っていきたい」と真っ直ぐな表情で答えた。