2021/07/11（日）UP
（最終更新：2021/07/11 15:40）

10連勝に挑む安本「最後はスパッと勝てれば理想的」とKO勝利目指す

　7月18日（日）東京・後楽園ホールにて開催される『KNOCK OUT 2021 vol.3』。本大会で行われる［スーパーファイト　KNOCK OUT-REDフェザー級／3分3R・延長1R］で対戦する安本晴翔（20＝橋本道場）、竹内賢一（24＝TEN CLOVER GYM世田谷）の戦前インタビューが主催者を通じ届いた。

■10連勝かける安本晴翔、王者ならぶ大会にも「『僕の試合が一番よかった』と言われるように」

　安本は、KNOCK OUT-REDフェザー級王者の肩書きを持ち、現在9連勝の快進撃。今年1月のREBELS・KNOCK OUT年間表彰式では2020年MVPを獲得しており、3月の『KNOCK OUT ～The REBORN～』では、タイ人強豪のペットシラー・FURUMURA-GYMをバックスピンキック一撃で衝撃のKO勝利を飾った。

　今回勝利すれば19年4月から続く連勝を10に伸ばす安本。自分では意識せず連勝数を知らなかったという安本だが「KOでいい10連勝目を迎えたい」と記録に挑戦する意欲を見せる。

前戦の今年3月にはバックスピンキックでKO勝利を飾った安本

　今回の相手である竹内は今年3月にBigbangフェザー級王座を手にした強豪。安本自身も「蹴り技が得意な選手」と分析するが、その上で「僕の方が蹴りは上手いぞというところをお客さんに感じてもらいたい」と蹴り技勝負を匂わせる。

　その一方で「（流れは）試合の中で組み立てるタイプ。始まってみないとわからないですが、相手が蹴りできたらそういう感じになる」と、相手に合わせていくという安本。戦前のイメージ作りは「うまくいったためしがない」といい、「練習したものが100％出せた状態」が最良の状態であるという持論を展開する。

　安本曰く、近年の試合で狙い通りの技で倒せた試合は昨年9月のウィサンレック・MEIBUKAI戦のヒジ、同11月のプレム・T.C.ムエタイ戦くらい。バックスピンキックでの連続KOとなった同11月のBEN“侍“Y’ZD戦、今年3月のペットシラー戦は「これで倒せるかやってみよう」というひらめきから生まれているという。

安本の鋭いハイキック、多彩な攻撃が安本の持ち味

　安本は自らの理想を「この人、何でも倒せるやんと思われる選手」と語る。変幻自在のKOブローを見せてきた安本は、この一戦に向けても「『倒せる時は倒す』ということを心がけて、いい試合をして最後はスパッと勝てれば理想的」と、最終的にその試合のベストでKOするというスタンスを示した。

　今大会はタイトルマッチや王者によるスーパーファイトが並ぶ豪華な大会。安本は「みんなバチバチの試合をしそうなので、僕も負けないように頑張ります。今回もこんなにいい選手が揃っている中、『僕の試合が一番よかった』と言われることを狙ってます」と、昨年の年間MVPのプライドをかけてビッグインパクトを残す構えを見せた。

■Bigbang王者・竹内賢一「正直、メチャクチャ穴はある」と安本攻略に自信

竹内は今年3月にBigbang王座を獲得、王者になって初めての試合に臨む

　対する竹内はアマチュアで50戦以上のキャリアを積み、中学3年生でプロデビュー。ルールや団体を問わずリングに上がり、昨年2月にはRIZINへの出場も果たした。今年3月に開催された『Bigbang-統一への道-38』ではフェザー級王座決定戦に抜擢。龍斗に判定2-1で競り勝ち、新王者に輝いた。

　KNOCK OUT王者であり9連勝中の安本は、竹内にとって決して簡単な相手ではないだろう。しかし竹内は「今まで対戦した相手の中でも一番知名度があるので、今までで一番オイシイ」と、まったく意に介さない。その感想は決して甘く見た結果ではなく「戦い方がいやらしくて、勝ち方を知ってる。すべての攻撃が強い選手」と高く評価した上で、竹内は「ぶっちゃけやりやすい」と表現した。

　すべての攻撃が強いと評した中には、「以前は蹴りだけかなと思ってたんですけど、今はパンチでも倒している」という分析も含まれる。聞けば聞くほど安本の穴のなさを語っているようだが、竹内は「正直、メチャクチャ穴はあるなとも思っている」と、すでに安本対策が完成していると匂わせた。

竹内がRIZINで見せた右フック

　安本からの勝利に確固たる自信を感じさせる竹内だが、現時点ではKNOCK OUT王座への興味は示さない。「安本選手にしか興味はない」と並々ならぬ意欲を見せる一方で「（勝てばリマッチでタイトルマッチの可能性があるが）安本選手と2回もやりたくない」と、この一戦にすべてをぶつける覚悟を感じさせた。

　安本がホームとするKNOCK OUTに乗り込む、いわばアウェイでの戦いとなることにも「みんな『安本選手が勝つ』と思ってると思うので、その分のびのび戦える」とむしろ好材料とみる竹内。「去年のMVPで10連勝がかかっていて、僕が勝ったら空気読めないですけど、空気を読まず勝ってやろうという感じですね。お客さんには、僕が負けると思って見に来てもらえればと思います」と、観客の期待をいい意味で裏切る一戦を見せる構えを見せた。

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