2021/07/17（土）UP
（最終更新：2021/07/17 22:58）

スーパーライト級王座を争う鈴木（左）、宮越（右）は共に64.8kgで計量をパス

　7月18日（日）に東京・後楽園ホールで行われるキックボクシングイベント『KNOCK OUT 2021 vol.3』の第8試合[初代KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級王座決定トーナメント・決勝戦　3分3R・延長1R]に出場する鈴木千裕（クロスポイント吉祥寺）、宮越慶二郎（拳粋会宮越道場）が前日計量に臨み、両者ともに64.8kgでリミット65.0kgをパスした。

　鈴木は一発必倒の破壊力を持つ”ダイヤモンドパンチ”を武器にKOを量産するファイター。MMAでは「RIZINアマチュアMMA2016 フライ級優勝」などの実績を引っ提げ、キックボクシングに転向。3連続KO勝利でスタートを切る鮮烈デビューを果たした。昨年2月の無法島GRAND PRIXで西岡蓮太に判定負けを喫するも、現在までこれが唯一の敗戦。今年3月のトーナメント1回戦では久保政哉を1R KOで粉砕し、10戦9勝（7KO）1敗の好成績で決勝へコマを進め、初タイトルに王手をかけた。

鈴木は「KNOCK OUTと格闘技界を変えたい」と目標を掲げ、そのためには”相棒”たるベルトが必要という

　対する宮越は、これまでに40戦以上のキャリアを持ち、WBCムエタイ日本統一ライト級王座をはじめとした国内三冠王の実績を誇るファイター。”ニンジャステップ”と呼ばれる変幻自在のステップで対戦相手を翻弄する国内屈指のテクニシャンである。旧KNOCK OUTでは17年の「KING OF KNOCK OUT初代ライト級トーナメント」に参戦し1回戦敗退。今回は新体制となったKNOCK OUTの王座決定トーナメントに参戦し、1回戦では与座優貴を延長判定2-1の大接戦の末に撃破し、4年越しとなったKNOCK OUTタイトル獲得へ王手をかける。

4年越しのKNOCK OUT王座挑戦となる宮越「このチャンスは必然」

　満を持して初王座に王手をかけた鈴木は「神興行にします！楽しみにしてください！」と勢いよく宣言。目の前に置かれた漆黒のベルトには「めちゃくちゃ渋い」と感嘆の声を上げるが、一方で「ベルトは見ていません。宮越さんに勝つことで頭いっぱい」と、隣に座る宮越にだけ集中しているという。

　このタイトルを獲れば名実ともにKNOCK OUTの代表といえるだろう。鈴木は「このベルトを獲ってKNOCK OUTと格闘技界を変えたい」と目標を語り、ベルトはそのために必要な「相棒」であるという。ベルトは団体を背負うパスポートであり、他団体へ言葉を届けるための発言権。大きく羽ばたくためにも「彼（ベルト）が必要」と鈴木は言葉を強めた。

剛打を誇る鈴木の右フック

　対する宮越は「トーナメントが決まってからずっとこのベルトを巻くのを想像してきたので、明日それを実現できるように精一杯がんばります」と意気込みを語る。

　宮越とKNOCK OUT王座との因縁は旧体制で行われた17年「KING OF KNOCK OUT初代ライト級トーナメント」に遡る。優勝候補と言われながら1回戦で森井洋介に敗れた一戦から4年。「階級は違うけれど、またベルトを巻くチャンスがくるのは必然だったのかな」と、確信めいた頷きを見せる。

　鈴木とは「ずっとやると思っていた」といい、シミュレーションを続けてきたという宮越。「僕の答えを明日爆発させようと思います」と鈴木攻略に自信を見せる。

この一戦には漫画家・森恒二氏より「無法島WINボーナス」が提供される

　本大会は王者クラスが並ぶ、KNOCK OUTを象徴するような興行。その中において「一番ぶち上げられるのは自分たちしかいない」と鈴木は言い切る。「一番面白い試合をできるのは自分たち」という鈴木に「豪華メンバーの中で最後の締めくくり。しっかりやりたい」と静かに決意を見せる宮越。鈴木が初王座を奪取し発言権を得るか、宮越が4年越しの悲願を達成するか。

＜計量結果＞
▼第8試合　初代KNOCK OUT-BLACKスーパーライト級王座決定トーナメント・決勝戦　3分3R・延長1R
鈴木千裕（クロスポイント吉祥寺）　→64.8kg
vs
宮越慶二郎（拳粋会宮越道場）　→64.8kg

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