【KNOCK OUT】BLACK王座獲得の松倉信太郎がRED王座との統一に意欲、「死に場所ができた」とKOに骨を埋める覚悟
7月18日(日)東京・後楽園ホールにて開催された『KNOCK OUT 2021 vol.3』。本大会の第7試合[初代KNOCK OUT-BLACKスーパーミドル級王座決定トーナメント・決勝戦 3分3R・延長1R]にて田村聖(拳心館)を下した松倉信太郎(TRY HARD GYM)が19日、一夜明け会見に臨んだ。
熱望した初代75kg王座への挑戦となった松倉は、フックを強振する田村へ的確にカウンターを合わせ4度のダウンを奪取。ヒザ蹴りで大きなカットを奪われるピンチに陥るが、判定までしのぎきり悲願の王座を奪取した。
一夜明けた松倉は「本当に相手が強くて僕もやられちゃって、どっちに転ぶか分からない試合になってしまった」と、前夜の試合を振り返った。4度のダウンを奪われながらも最後まで予断を許さない試合を挑んだ田村に対し「最後までやり過ごそうという選手と、最後まで勝とうという選手は向かい合ってわかります。僕も流血していたのもありますが、気を抜いたら終わりだと思いました」と、最後まで諦めない田村の姿勢を評価。
その上で「KOするという約束を守れなかったのは心残りですが、9分間倒そうと思ってやっていました。申し訳ない気持ちもありますが、ベルトを獲ったのでKNOCK OUTを変えていこうと思います」と、戦前の公約通りにKNOCK OUTの改革を口にした。
具体的な改革の内容に話が及ぶと「チャンピオンになった後によく分からない選手と戦って、たまに負けて次戦でタイトルマッチで再戦なんてやりたくないし、やる時間もない」と、従来の慣習とも言える過去の王者のファイトキャリアをバッサリ切り捨てた。
そして「いろいろな団体があってルールがあって、チャンピオンがたくさんいるのがわかりにくくてファンも応援しにくい。同じKNOCK OUTでもBLACKとREDの2つのベルトがある。仮にREDのスーパーミドル級のチャンピオンがいたなら、誰がチャンピオンなのかわからなくなる。なので僕は統一していかないと真のKNOCK OUTのチャンピオンになれない」と、まさかのヒジありルールへの進出を宣言した。
さらに話は選手個々の意識にも及ぶ。松倉は「75kgのトーナメントを開いてもらったのは僕に賭けてくれた部分もある。僕が負けたりつまらない試合になると考えたら凄いリスクなので、絶対に形にしたかった」と、団体のストーリーをも意識。その心はあくまで団体を盛り上げたいという願いにあるという。選手個々の意識についても「記者会見などで『がんばります』だけでは足りない。田村選手はああいう味のある方なので、少ない言葉が板につきますが、そうでない選手は『そりゃそうだろ』で終わる」と、大会の盛り上げに寄与する姿勢を求めた。
松倉がここまでKNOCK OUTに思い入れる理由にはホームとしての意識がある。前日計量において「死に場所がない」と語っていた松倉は、王者となったことで「死に場所ができた」とKNOCK OUTに骨を埋める覚悟を示す。そしてKNOCK OUTを自らの”家”と語り「自分の家は大事に、いい家にしていきたい。大きい会場もいいけど、地方のお客さんにも見てもらいたい。幅広い層に認知をしてもらいたいですが、僕にできることは勝って知名度を上げて『松倉が出るなら観に行こうかな』と少しでもKNOCK OUTに連れてくること」と、ホームへの貢献を強く意識する姿勢を見せた。
最後に「暗くなりがちなご時世ですが、KNOCK OUTを見てもらえば一瞬でも暗い気持ちを吹き飛ばせるような時間を作ろうと思います。これからも期待を持って応援してくれるとうれしいです。ここからがスタート。いろいろなドラマが始まっていきます」と、松倉は新しい時代の始まりを宣言し会見を終えた。
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