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ボクシングマニアの元K-1武蔵、ゴロフキンは「全盛期のアーツとホーストを合わせた感じ」村田諒太に「倒して最強を名乗ってほしい」

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2021/11/13(土)UP

ゴロフキンを倒して「最強を目指す」と村田

 12日、記者会見が行われ、12月29日(水)さいたまスーパーアリーナで、WBA世界ミドル級スーパー王者の村田諒太(35=帝拳)と、前戦で通算21度目の防衛を果たした元世界3団体統一ミドル級王者で現IBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(39=カザフスタン)の世界統一タイトル戦が発表された。
 そこで格闘技界きってのボクシングマニアの武蔵が、世紀の対決の見どころと試合予想をしてくれた。

【動画】ゴロフキンの豪快KO勝利の瞬間、2Rで相手を仕留める

ボクシングマニアの武蔵が、村田-ゴロフキン戦の見どころを語った。※写真は、昨年の武蔵フェスより

 発表会見が終わった後に武蔵を電話で取材すると、開口一番、「ようやく、試合が決まりましたね! 村田選手から『ゴロフキン選手と戦いたい』と聞いていましたので、とても楽しみにしています」と興奮気味に語った。武蔵は、今年7月、魔裟斗とのインターネットチャンネル『魔裟斗&武蔵チャンネル ムサマサ!』で、村田と対談している。

▼チャンネル登録者数 19.7万人の『魔裟斗&武蔵チャンネル ムサマサ!』に村田諒太が登場の映像

 ボクシングマニアの武蔵から見て、世紀の対決と呼ばれるこの試合はどんな意味があるのか、ゴロフキンの強さを次のように語った。

「世界的に見れば、村田選手よりもゴロフキン選手の方が上だと思われているかもしれません。実際に僕もゴロフキン選手のことを、パウンドフォーパウンド(体重を度外視した場合の最強)と思っているくらいに強いです。たしかに年齢が39歳で全盛期よりも落ちているという見方もありますが、一発で倒す強打を持っています」とゴロフキンの強さは落ちていないと語る。

前戦、ゴロフキンが4度のダウン奪うKO勝利で通算21防衛に(c)DAZN

 そのゴロフキンの強さについては「村田選手は一度、スパーリングをしているようですが、『パンチをガード越しに受けて手が痺れた』と話していたくらいのハードパンチを持っています。普通、強打のあるパンチャーは穴があるものですが、ゴロフキン選手は手数も多いので、その弱点はほぼ見えません。サウル”カネロ”アルバレス選手に判定で負けていますが、僕はゴロフキン選手が勝ったように見えました。それよりも、アルバレス戦では足を使う選手にも対応できていたので、本当に穴のない選手という印象が強くなりました」

 このゴロフキンの強さに、果たして村田に勝機はあるのだろうか? 

「村田選手が勝つとすれば、プレッシャーをかけて一発にかけるしかないと思います。正直、村田選手が勝つのは厳しい相手です。少しでもゴロフキン選手が村田選手をナメてくれば勝機はあるかもしれませんが、性格的に真面目のようですし、だからこそ勝ってきたと思うので、そこは望めないでしょうね。それに、自分もそうでしたが、ナメてリングに上がってきた相手に勝っても嬉しくないものです。村田選手も、最強のままリングに上がってきてほしいと思っているのではないでしょうか?」

 旧K-1時代の武蔵は、ワールドGPファイナルへの出場権を争う際、優勝すればストレートに出られるジャパンGPではなく、他の外国人選手と同じ条件の開幕戦(予選)から出させてほしいと直訴したことがあった。ワールドGPへ出場できなくなったとしても、海外の選手にナメられたくないという意地があったという。

「村田選手が不利だと言いましたが、本音では勝ってほしいという思いもあります。最強の敵を迎え、進退をかけて臨むと思うので、彼の本当の力が最大限に引き出されるはずです。サムライスピリッツで、すべてを覆してほしいですね。マイク・タイソンが日本で試合をした時、まさかが起こりました(1990年2月11日=東京ドームでジェームス・ダグラスに10R KO負け)。今回、ゴロフキン選手も日本で試合をしますので、サプライズが起こるかもしれません」と武蔵。

 最後にゴロフキンをこれまで対戦してきたK-1ヘビー級の選手に例えてもらうと、次のように答えた。

武蔵はゴロフキンのことをピーター・アーツとアーネスト・ホーストを合わせたイメージという

「ジャンルが違うので自分なりの例えになるかもしれませんが、全盛期のピーター・アーツのイメージですね。あの強引に倒しにいく姿勢は、すごく似ていると思います。でもアーツは穴があったので、ミスター・パーフェクトと呼ばれたアーネスト・ホーストをプラスした感じですかね。いうなれば、“暴君パーフェクト”がゴロフキン選手のイメージです。村田選手は、ゴロフキン選手を倒して最強を名乗ってほしい」

 村田は会見後の囲み取材で「勝てないと思っていない。そんな気持ちでリングに上がらないということです。では勝つのかと聞かれると、それは神様しか知らないということ」と語る。果たして勝利の女神はどちらに微笑むか。

【選手データ】

村田諒太(35=帝拳)身長:184cm、リーチ:190cm、構え:右
プロ戦績:16勝(13KO)2敗、KO率:72.2%、主なタイトル:WBA世界ミドル級スーパー王者、ロンドン五輪ミドル級 金メダリスト

ゲンナジー・ゴロフキン(39=カザフスタン)身長:179cm、リーチ:178cm、構え:右
プロ戦績:41勝(36KO)1敗、KO率:83.7%、主なタイトル:元世界3団体統一ミドル級王者、現IBF世界ミドル級王者、アテネ五輪ミドル級 銀メダリスト

▶︎次のページは【動画】ゴロフキンが得意の圧力からの連打で2Rで豪快KO勝利の瞬間

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