【シュートボクシング】アンディ・サワーがまさかの絞め技で日菜太に48秒で勝つ
シュートボクシング協会
「維新-ISHIN-其の四」
2010年9月18日(土)東京・後楽園ホール
▼メインイベント(第9試合) エキスパートクラス特別ルール 70kg契約 3分3R無制限延長R
○アンディ・サワー(オランダ/チーム・サワー/S-cup2002・2004・2008優勝、K-1 WORLD MAX世界トーナメント2005・2007優勝)
TKO 1R48秒 ※スタンディングチョークスリーパー
●日菜太(湘南格闘クラブ/初代RISEミドル級王者、2010年K-1 WORLD MAX日本トーナメント第3位)
セミファイナルが終わると、2,387名(超満員札止め)の観客からは待っていましたとばかりに拍手と歓声が沸き起こる。いよいよ、メインイベント。日菜太VSアンディ・サワーというビッグカードが実現するのだ。
7月のRISEで同じ後楽園ホールにてキシェンコをKOで撃破するという大番狂わせを起こした日菜太が、その勢いのままサワーをも撃破するのか? それとも、サワーがホームリングで世界王者の実力を見せ付けるのか?
1R、日菜太が左ローで先制、左ストレートで突っ込み、そのままサワーを倒す。立ち上がったサワーは日菜太の左ミドルを受け流すと、飛びヒザ蹴りから日菜太のバックを奪い、なんとスタンディングチョークスリーパー!
意表を突いた技に日菜太は対処することが出来ず、腕がガッチリと喉もとへ食い込む。一度は膝を着いた日菜太だったが、サワーが引っ張り上げて日菜太はタップ! パンチ、キックに加えて投げ、立ち関節技・絞め技が認められるシュートボクシングルールを巧みに使ったサワーが、シュートボクシング世界王者としての実力を見せ付けた。
「あっという間に試合が終わってしまいましたが、いい試合だったと思います。個人的なことですが、友人が亡くなってしまったので黙祷を捧げたいと思います」と、サワーは右手を大きく上に伸ばし、20秒間の黙祷を捧げた。
試合後、サワーは「試合前からSBらしい試合をして勝ちたいと、SBの技を出したいと思っていたので、それで勝つことが出来たのは神の力があったと思う。こういう形で勝つのは初めてだ。S-cupのためにもいい勝ち方が出来てよかった。まさか絞め技で勝てるとも、こんなに短い時間で勝てるとも思っていなかったよ」とコメント。実はオランダでブラジリアン柔術の選手と交流する機会があり、一緒に練習して総合格闘技の技を教わっていたという。
また、最後には自ら「ファンの皆さんにメッセージがあります」と言い、「K-1に出場しないのはK-1からアンディ・サワーはいらないと言われたからだが、ファンの皆さんの気持ちは違うと思う。今日、大勢応援に来てくれて心から感謝しています」とファンにお礼を述べ、11月23日(火・祝)東京・JCBホールでの開催が決まった『シュートボクシング・ワールドトーナメントS-cup2010』への参戦を表明した。
▼セミファイナル(第8試合) エキスパートクラスルール 70kg契約 3分5R無制限延長R
○ミロウド・ゲイブリ(オランダ/メジロジム)
延長R 判定2-0 ※10-10、10-9、10-9
●宍戸大樹(シーザー/SB東洋太平洋ウェルター級王者)
※本戦は48-48、49-50、49-48
身長190cmというウェルター級の域を超えた長身を誇るゲイブリを迎え撃つ宍戸。11月23日(火・祝)東京・JCBホールでの開催が決まった『シュートボクシング・ワールドトーナメントS-cup2010』に日本代表として出場するため、ここは負けられない。試合前、宍戸には佐藤嘉洋から花束が贈呈された。
1R、サウスポーのゲイブリに宍戸は左へ回り込みながら右ロー。ローの蹴り合いからゲイブリが長いリーチを活かしたパンチ、そしてハイキックを伸ばしてくる。
宍戸はサイドキック2連発から顔面へのサイドキック! 宍戸のサイドキックがやっと届く距離に、ゲイブリは余裕で蹴りを返してくる。
サイドキックでフェイントを掛けながら前へ出る宍戸にゲイブリが左ロー、さらにサイドキックからバックブローで攻める宍戸。ゲイブリの左ローをしっかりとブロックしつつ、前へ出てパンチ、ボディストレートを当てていく宍戸。どうやら入るタイミングを掴んだらしく、宍戸はスッと懐へ入っていき、攻撃を加える。
2R、宍戸はやはりサイドキック、ゲイブリは一気に前へ詰めてきてパンチとミドルのコンビネーションを繰り出すが、宍戸の右ハイキックで下がり、宍戸はミドルとワンツーで前へ出て行く。ゲイブリはヒザ蹴りの連打からハイキック、これを嫌がった宍戸だが、バックブローで形勢逆転。組むと首投げにいくが、これは失敗。
左右に構えを変えながら、独特のテンポでパンチを繰り出して前へ出る宍戸。ゲイブリは前蹴り、ヒザ蹴り、ハイキック。
宍戸は入り込んで右ストレート、右ボディストレート、バックキックはヒザでブロックされた。
3R、パンチの連打で前進し、ハイキックを放つゲイブリ。左ハイキックで一瞬、宍戸がグラつく。左で入り込んでローにいく宍戸だが、ゲイブリの長い足から繰り出す前蹴りとローが邪魔だ。宍戸が右ミドル連打からワンツー、ゲイブリは左のロングフックで宍戸を下がらせる。ゲイブリの右ローもタイミングよく入る。宍戸は右ミドルで応戦し、顔面へのサイドキック、そしてバックキック。
ラウンド終了直前に、宍戸が首投げでシュートポイントを獲得。
4R、宍戸の蹴りに左右のロングリーチからのフックを合わせてくるゲイブリ。テンカオには宍戸が足払いを合わせてコカす。左右のストレート、右ミドルでロープを背負わされる宍戸は、組んで絞めにいくがこれは失敗。ゲイブリにコカされまくる宍戸、右ローも喰らう。バックブローをヒットさせるも、後が続かない。飛びヒザのフェイントをかけるゲイブリは左右のパンチで前へ出て、前蹴りで宍戸を吹っ飛ばす。ゲイブリの長い手足に手を焼く宍戸。
5R、ゲイブリは前蹴り、宍戸がパンチを出すとミドルを返す。またも宍戸のバックブローがヒットするが、後が続かない。ゲイブリの左フック、前蹴り、ヒザ蹴り。ワンツーから右ミドル、ジャンプしてのパンチと入っていく宍戸だが、ゲイブリは左ミドルを返していく。さらに宍戸を連打で下がらせる!
宍戸のペースに惑わされることなく、スタミナも切れないゲイブリ。左右のフック、テンカオ、前蹴り。
しかし、宍戸が右のジャンプしてのパンチでゲイブリをコーナーへ吹っ飛ばす! 一気に詰めていく宍戸、ここで初めてゲイブリは時計をチラリと見て苦しそうな表情を浮かべた。ラスト、攻めた宍戸だが、判定は1-1でドロー、延長戦へ突入する。
前へ出る宍戸がジャブ、右ローと右ミドル。ゲイブリは左ローで応戦するが、手数は少ない。宍戸が右ボディストレートから右ストレートの連打、そしてバックキックから上段後ろ廻し蹴り!
ゲイブリは連打にいくが、宍戸の手数に押される。前蹴りで突き放すゲイブリ。首投げを失敗した宍戸は蹴り足を取り、コカしていく。前へ出る宍戸、左ローを蹴るゲイブリ。一進一退のまま試合は終了。
判定は2-0でゲイブリ! ガックリと肩を落とす宍戸。未知の長身選手に、S-cupを目前にして宍戸がまさかの敗戦を喫した。試合後、シーザー武志会長は「宍戸は今日は脱落したね。リザーバーかもしれない」と、厳しい評価。宍戸のS-cup出場に暗雲が立ち込めた。
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