【レベルス】梅野が日本人6人目の快挙、ラジャ王座を奪取
Def Fellow
「REBELS.46」
2016年10月23日(日)東京・ディファ有明
▼第10試合 メインイベント ラジャダムナンスタジアム認定ライト級タイトルマッチ 3分5R
○梅野源治(PHOENIX/WBCムエタイ世界スーパーフェザー級王者/挑戦者)
判定3-0 ※三者とも49-48
●ヨードレックペット・オー・ピティサック(タイ/ラジャダムナンスタジアム認定ライト級王者)
※梅野が新王座に就く。
両者は昨年12月に『ラジャダムナンスタジアム創立記念興行』にて対戦。梅野が圧倒的な攻勢だったが、逆転の左ヒジ打ちでヨードレックペットがKO勝ちしている。梅野にとってはリベンジマッチになるとともに、スーパーフェザー級からライト級に階級を上げてのタイトル挑戦となった。
1R、梅野は右ローを蹴りつつ右ストレートを放っていく。サウスポーのヨードレックペットは左ローを集中的に蹴る。梅野はしっかりローをカットしてジャブ、ヒジも見せた。
2R、梅野は前蹴りを多用して右ミドルと右ロー、さらに右ヒジをクリーンヒットさせる。しかし、ヨードレックペットの強烈な左ローをもらって何度もバランスを崩すような場面が見られる。
3R、強烈な左ストレートで仰け反った梅野。ヒジかバッティングかは定かではないがヨードレックペットの右目上からは血が流れる。梅野は圧力で下がらされるが右ストレートと右ミドルをヒットさせていく。ヨードレックペットは左ミドルで応戦。
4R、梅野は右ミドルを多用。ヨードレックペットはしっかりカットするが、梅野は蹴り続ける。ヨードレックペットは左強打を顔面とボディへ。梅野は前へ出てミドルとローを蹴り続ける。ヨードレックペットはやや疲れが見えるか。
5R、梅野はヨードレックペットをロープに詰めて左右ミドルの猛攻。ヨードレックペットを長い時間ロープに釘付けにする。梅野の攻撃が途切れると、ヨードレックペットは梅野に抱き着く。すると無抵抗を表すかのようにガードを下げてリングをグルグルと回り始めた。梅野も勝利を確信して同じように回り続ける。そして試合終了のゴング。
ラジャダムナンのスーパーバイザーによって判定が読み上げられ、ラジャダムナンから派遣されたジャッジ3名とも49-48で勝者は梅野。ムエタイ500年の歴史の中でタイ人以外の外国人王者は7人目、日本人では6人目の快挙を達成した。
歓喜の涙を流した梅野はマイクを持つと、「自分で自分のことを本当に凄いって言えることはあまりないと思いますが、今日チャンピオンになって本当の意味で世界で一番強いって言える。初めて自分が誇れるものが出来ました」と胸を張る。
続けて、「途中で何回も負けてここまで来ました。人一倍練習したし、悩んだし、こんなに練習して負けちゃうならどうすればいいんだと思い、練習を真面目にやらない時期もありました。
でも俺は一番になりたいんだって。言い訳を作って頑張るのをやめたらどうやって成功するんだと、諦めないで真摯に取り組めば一番になれるって信じてここまできました。改めて諦めなくてよかったなって思います。何回も負けてるけど、今までの負けは今日のための負けだったと言える。頑張ってきてよかったです」と、溢れる涙を抑えきれず、何度も声を詰まらせながら語った。
試合後のインタビューでは、「5Rは(自分の)タイ人トレーナー2人が“勝ったからもう行くな”と言って、ヨードレックペットも諦めた顔をしていたので勝利を確信しました。でもヨードレックペットは3Rから攻撃の質が一気に上がって、パンチもローも痛かったです。(左ミドルを受けた)右手が上がりません」と試合を振り返り、「ついに一番になれました。相手はルンピニーの王者にも勝っているし、ライト級で一番強い王者。それに勝ったのだから本当に一番になれたと思う。自分を誇りに思います」と笑顔を見せた。
ラジャダムナンスタジアムの日本人ライト級王者は、世界で初めてタイ人以外の同スタジアム王者となった藤原敏男以来2人目(1978年)。38年ぶりに日本へ王座を取り戻した。また、現ラジャダムナンスタジアム認定スーパーウェルター級王者T-98と合わせて、日本がラジャ王座を2つ保持することになった。
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