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【パンクラス】“野生獣”手塚裕之、元王者・村山暁洋に勝利も「軽トラを押して鍛え直す」

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2018/12/10(月)UP

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試合レポートと同時にアップする速報動画では、KOシーンはスーパースロー再生。

圧倒的なパワーにものを言わせ、強烈な左ボディブローを見舞う手塚(左)

パンクラス
「PANCRASE 302」
2018年12月9日(日)東京・ 新木場スタジオコースト

▼第14試合 メインイベント ウェルター級 5分3R
〇手塚裕之(28=ハイブリッドレスリング山田道場/パンクラス・ウェルター級2位)
判定3-0 ※三者とも30-27
●村山暁洋(38=GUTSMAN/パンクラス・ウェルター級4位)

 今回初めてメインを任された手塚はパンクラスでの5勝が全てパンチ&パウンドによるKOというハードパンチャー。普段は栃木で軽トラックを押す、田んぼを走る、川を流れと逆に泳ぐといった昭和な特訓を積んで「生物レベルで強くなる」ことを目標に掲げている。

 対する村山は、2011年に第4代修斗環太平洋ミドル級王座を獲得、2016年には第9代パンクラス・ウェルター級王座を獲得するなど、輝かしい実績を持つ日本ウェルター級のトップファイター。

 1R、手塚はローを蹴りつつ強打を狙う。村山は試合場を大きく使い、ジャブを突きながら回り込む。手塚は左ボディブローをヒットさせ、ラウンド終了間際には飛びヒザ蹴りを見せる。

 2Rは村山が距離を詰めて、小さく回り込みながらのジャブ。手塚の強打はかわす。それでも手塚がプレッシャーをかけて村山にケージを背負わせ、強烈な左ボディブロー。さらに左右のローを蹴る。村山は左右に動きながらのジャブ、手塚の左右フックは空を切る。右ローを的確に当てていく手塚。残り10秒で手塚がラッシュを仕掛け、村山はタックルに行ったがこれは切られる。

 3R、村山のローに手塚が左フックを合わせる。さらに左右フックを叩き込む。村山はあくまでもジャブを突いていくが、手塚の右ローに大きくバランスを崩す。ダメージを感じさせる村山に手塚は強打でアタックを仕掛けるが、村山を捕まえきることが出来ない。右ロー、左ボディブローで攻める手塚に村山も必死に打ち返す。左右フックで倒しに行く手塚だが、村山も打ち合って耐え、決着は判定にもつれ込んだ。

 フルマークの判定勝ちを収めた手塚は「KOしたかったんですが、元王者が上手くて最後まで出来ませんでした。次はしっかりKO出来るようにまた軽トラを押して鍛え直してきます。大みそか、チャンスがあるなら出してください。KOします。駆け上がります」とRIZIN参戦をアピールすると、バック宙を決めて歓声を浴びた。


小川のパンチに蹴りで対抗した上田(右)

▼第13試合 フライ級 5分3R
〇上田将竜(31=緒方道場/パンクラス・フライ級3位)
KO 2R 3分51秒 ※右ハイキック
●小川 徹(31=TRIBE TOKYO M.M.A/パンクラス・フライ級4位)

 上田は2013年の『パンクラス・ネオブラッド・トーナメント(NBT)』(新人王戦)スーパーフライ級優勝者。デビュー後5戦無敗で、元修斗世界1位のオニボウズにも14年に1Rで一本勝ちしている。現在3連勝で2位まで上り詰めた。

 相手の小川も15年のNBT同級優勝者。高校卒業後、7年間自衛隊に勤務し、元・陸上自衛隊員という経歴を持っており、軽量級離れした身体の力を持つ。小川はパンクラスデビュー後7連勝していたが、2017年の8月にそれを止めたのが上田。1年4カ月ぶりの再戦となった。

 1R、上田の左ミドルに右フックを返してクリーンヒットを奪う小川。パンチで追い詰めていくと上田がタックルに行き、両者テイクダウンの攻防。お互いにテイクダウン出来ず離れる。上田は潜り込むようにスライディングし、足を取りに行ったが小川が上になる。パウンドを狙う小川に、上田は下からの蹴り上げで対抗。

 2Rも小川がプレッシャーをかけていき、上田にケージを背負わせる。上田のタックルは失敗。小川が左ボディストレートを突き刺す。上田はまたもタックルに失敗する。小川のパンチとローのプレッシャーに押される上田は右ミドルを何度も蹴り、右ストレートでのカウンターを狙う。しかし、攻勢を仕掛ける小川に上田が意表を突く右ハイキック。

 この一発が見事に決まり、小川は完全に横倒し。上田が鮮やかなKO勝ちを収めた。上田は嬉し泣きしながら「この試合が決まってずっと怖くて怖くて。でも5月に娘が産まれて、その子に努力する親父の姿を見せたくて一生懸命に頑張りました。ひとつ言いたいことがあります。自分は福岡の田舎出身で、ずっと福岡からプロ格闘家になることが夢でした。そして東京に呼ばれる選手になることが夢でした。その機会をパンクラスさんがかなえてくれました。そして今の夢はパンクラスさんでチャンピオンベルトを巻くことです。酒井社長、次はタイトルマッチやらせてください」と直訴した。

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