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【ボクシング】伊藤雅雪が王座陥落、勝ったヘリングはミゲルと統一戦を目指す

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2019/05/26(日)UP

ヘリングの右が伊藤を捉える。

 5月25日(日本時間26日)、アメリカフロリダ州キシミーにて『WBO世界スーパーフェザー級タイトルマッチ』が行われ、王者の伊藤雅雪(28=横浜光)が同級9位のジャメル・ヘリング(33=アメリカ)に判定0-3で敗れ、2度目の防衛に失敗した。3人のジャッジは112-116、110-118が2名と差が開いた。

 伊藤雅雪は174cm、ジャメル・ヘリングは身長は伊藤よりも4cm高い178cmで12年ロンドン五輪に出場した実績を持つ長身サウスポー。これまで2敗しているが2人ともサウスポーの選手に負けており伊藤を含む右ボクサーファイターに負けはない。

 ヘリングは1Rから右のジャブと伊藤の打ち終わりに出す右がヒットする。伊藤も手数は出すものの、ヘリングの懐が深くなかなかパンチが届かない。

 2Rには伊藤の得意の右ストレートがヒットするもへリングは動じず右のジャブを当て伊藤の右目上あたりが赤く染まり始めるなどへリングが主導権を握る。以降も自分の距離を支配し伊藤に連打を許さない。

 5R終盤にはヘリングのサウスポースタイルのリーチある右ジャブから左ストレートを連打し伊藤は被弾する。

へリングは試合前のトレーニングキャンプ最終日のキレキレの肉体を披露し好調をアピールしていた

 7Rはへリングのジャブやアッパーが入る中で伊藤のカウンターの右が入るなど圧力をかけ攻めに行く。接近戦になるとヘリングはクリンチに持って行くが、ヘリングは離れぎわに攻撃を当てるうまさを見せる。

 8R、伊藤の右が当たりはじめ、頭をつけての接近戦では両者打ち合いを展開、伊藤の攻撃が多く当たりヘリングは消耗し始める。

 9Rも伊藤は積極的に攻めるがヘリングは距離を取り接近戦での打ち合いに付き合わずアウトボクシングに徹する。

 10R、手数の減ってきたへリングに圧力をかけ追いかけるがへリングは当てさせず伊藤は手数が続かない。へリングは変わらず打ち終わりにパンチを出しヒット。

 11Rにはヘリングの右フックで伊藤が大きくバランスを崩す。

 最終の12Rもこれまでのポイントで勝ちを確信したのかへリングは待ちのボクシング。伊藤は追いかけ終盤には右をヒットさせるか、ヘリングの距離の取り方がうまく伊藤はワンツー以上の手数が続かない。

 全ラウンドで両者決定打がなく、伊藤の積極性はあったが、ヘリングの防御、ヒット数が評価されたかポイントで差がつきヘリングが勝利。伊藤は王座陥落となった。

 WOWOWでは試合後のヘリングのコメントも中継。ヘリングは王者になったことで「統一戦をやってもいいのではないかと思う」とコメント。リングに上がったWBC世界スーパーフェザー級王者のミゲル・ベルチェル(27=メキシコ)は「準備万端だ」と返した。ミゲルは36勝(32KO)1敗と86%のKO率を誇る。右ボクサーファイターではあるが、ミゲルはこのテクニシャンのヘリングを倒すことができるか。実現が待たれる。

☆この試合はWOWOWプライムで5月27日夜8:00よりリピート放送されます。

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