【ボクシング】藤岡奈穂子、天海ツナミと“女子頂上決戦”で意地のドロー防衛
7月12日(金)、東京・後楽園ホールにて開催された“女子頂上決戦”として注目されていたプロボクシングWBA女子世界フライ級タイトルマッチ2分10回戦が行われ、王者の藤岡奈穂子(43=竹原&畑山)がWBO女子世界ライトフライ級王者の天海ツナミ(34=山木)と激闘の末、三者三様のドローで2度目の王座防衛を果たした。
王者の藤岡はソフトボールで国体出場など活躍後、24歳でアマチュアボクシングに転向。日本ボクシングコミッション(JBC)が女子を認可して以降はプロボクサーとして、2011年のミニマム級王座獲得を皮切りに、 スーパーフライ級、バンタム級、フライ級、ライトフライ級王座を獲得。国内では男女を通じて史上初、世界では女子最多タイ(当時)の5階級制覇を達成した。
挑戦者の天海ツナミはサッカー推薦で名門・神村学園高校に進学するなど、サッカー選手として活躍後、20歳でボクシングに転向。3ヵ月後にはプロデビューを果たし、わずか3戦目で東洋王座を獲得するなど素質を開花させた。
JBC認可後、スーパーフライ級とライトフライ級で2階級、認可前に獲得したIFBA世界バンタム級王座も合わせれば3階級制覇を達成しており、今回は4階級制覇を狙ってのフライ級王座挑戦となった。
試合のペースを早々につかんだのは挑戦者の天海。軽快なフットワークと、しなやかな体さばきで藤岡の攻撃をかわし、強い左ジャブで王者をコントロールしつつダメージを与えていく。
ほぼパーフェクトに押さえ込まれ「心が折れそうになった」という藤岡だが、「後半行くしかない、後半に自信があったので取り返していこうと」覚悟を決め、時に前のめりに突進しながら左右の重いボディや右フックを放つ。
一方の天海は「ボディやその他の攻撃で特に効いたものはなかった」が、「自分の中で前半ポイントを取ったという安心感が出てしまった」との言葉通り、ディフェンスとジャブに徹しアグレッシブさでは藤岡に譲る場面が多くなった。
命運は判定にゆだねられ、採点結果は判定1-1(96-95、94-96、95-95)。両者ともプロ初のドロー宣告を受ける形となったが、終了ゴングの瞬間まで「王者は追いついたのか、挑戦者は逃げ切れたのか」というスリリングな攻防に会場を埋めた観衆からはたびたび大きな歓声が上がった。
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