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【ボクシング】田中恒成、ダウンの応酬もボディ攻めでTKO勝利

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2019/08/24(土)UP

田中はボディと顔面を上下打ち分け、ボディで4度のダウンを奪いV2達成した

 8月24日(土)、名古屋市の武田テバオーシャンアリーナにて『WBO世界フライ級(50.8kg)タイトルマッチ』が行われ、王者・田中恒成(23=畑中)が同級1位のジョナサン・ゴンサレス(28=プエルトリコ)に7R TKO勝利しV2を達成した。

 試合は1Rから飛び込んでスピードあるパンチの連打を仕掛けるゴンサレスに田中はヒヤリとさせられる。

 2R終盤にもボディストレートで攻める田中の空いたガードにゴンサレスは左フックを当て、田中はバランスを崩す。

 相手のスピードにやや翻弄された展開だったが、3R、田中が右ボディを入れると、動きが鈍ったゴンサレスに追撃の右ストレートがヒット。ラウンド後半には低く入った右ボディストレートでダウンを奪う。

 これで田中のペースかと思いきや、4Rには田中がコーナーに追い詰めたところでラウンド終了間際にゴンサレスの左フックがヒットし田中がダウンを奪われる。

ボディストレートを決める田中恒成(右)

 5Rから更に勢い付くゴンサレスはスピードあるパンチの手数が増える。田中はボディを攻めるがゴンサレスは足を使って連打を許さない。

 しかし7R 、田中の右ボディがヒットするとゴンサレスは攻撃が止まり後ろに下がる。そこに田中の右ストレートがヒット。コーナーに詰めボディからアッパー2発がヒット。

 一度はコーナーから逃れたゴンサレスだったが、再びコーナーに詰められると田中の左ボディがクリーンヒットしダウン。再開すると田中は右ストレートで距離を詰め、今度は右ボディでダウン。再び立ち上がるも、3度目も右ボディの連打でダウンを奪う。フリーノックダウン制のためラウンド間に何度もダウンが認められるが、それでも何とか立ち上がったゴンサレスの状態を見てレフェリーは試合を止めた。

ダウンし、苦しそうにうずくまるゴンサレス

 V2を達成した田中は「(相手は)スピードあってうまくて、ちょっと上手くいかなかった。内容は良くなかったが、苦しい展開だったけどKOできて良かった」と反省気味。

 次の目標について聞かれた田中、会場からは井岡!という声もあったが、イメージ通りのボクシングができなかったからか「何も決めてないですが、いい舞台作ってくれることを願っています」と答えるのみに留めた。田中は世界4階級制覇王者でWBO世界スーパーフライ級の井岡一翔に興味を示しているが明言を避けた。この一戦が実現し田中が勝てば井岡に次ぐ日本人男子二人目の4階級制覇王者となる。
(写真:植田洋介)

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