【K-1 KRUSH】玖村将史が復活の王座防衛、林勇汰の挑戦を退ける
K-1実行委員会
『K-1 KRUSH FIGHT.108』
2019年11月16日(土)大阪・サンエイワーク住吉スポーツセンター(第1体育館)
▼メインイベント(第9試合) K-1 KRUSH FIGHTスーパー・バンタム級タイトルマッチ 3分3R 延長1R
○玖村将史(K-1ジム五反田チームキングス/王者)
判定2-0 ※29-28、29-29、29-28
●林勇汰(FLYSKY GYM/挑戦者)
※玖村が王座防衛に成功
玖村は6月のK-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメント決勝戦で武居由樹に2RKO負け、今回が再起をかけた防衛戦となる。当初、元Krushバンタム級王者で無敗の金子晃大が挑戦者に決まっていたが、金子が前戦の不出来を理由に辞退。代打はその金子に敗れたものの、K-1スーパー・バンタム級世界最強決定トーナメントのリザーブファイトで勝利を収めた林に白羽の矢が立った。
1R、オーソドックスに構える林を中心に、同じくオーソドックスの玖村は右に周りながら攻撃を仕掛ける。ストレートのような勢いある左ジャブで玖村の顔面を打つ、林。玖村は前後左右のステップからジャブとロー、時にバックスピンキックを見舞うなど、林との間合いやペースを乱していく。
2R、左ミドルとローで、前蹴りで林の前進を止めながら距離をとる玖村。林が攻めようとすると、左側へ頭と体を倒しながら打つ右ストレートのカウンターでダメージを与える。林は玖村の攻撃を被弾しながらも前進してプレッシャーをかけ続けるが、このラウンドで左目尻をカット。
3R、序盤のステップを使う戦いから、若干ながら足を止めてパンチを貰いながらも攻めに出る玖村。しかし、プレッシャーを強めてくる林のパンチが当たり出す。距離の詰まった際にプッシングで距離を取ろうとする玖村だが、お構いなしに右ストレートとフックを放つ林へと徐々にペースが移り始める。
ラウンド終盤、コーナーに玖村を貼り付けにした林はこれまでの劣勢を巻き返すようにラッシュを仕掛ける。ブロッキングとダッキングで直撃を免れる玖村だったが、明らかにペースが林へ傾いたところで試合終了。最後に巻き返した林だったがわずかに及ばず、玖村が振り切り王座防衛を果たした。セコンドについた兄と共に涙でリングを後にする林。
マイクを持った玖村は「試合内容には全然納得いかなくて、見てる人もつまらない試合だったかもしれない。これが僕の実力」と自身の試合を厳しく評価した。
しかし、初開催となったKRUSH大阪大会の引き続きの開催へ向け、自身のさらなる活躍を約束。「ここで終わる選手じゃないと思ってるので来年K-1のチャンピオンとできるように、もっと強くなって戻ってくるので、また大阪でKRUSHできるように頑張るので応援をよろしくお願いします」と、ファンへコメントを残した。
▼セミファイナル(第8試合) K-1 KRUSH FIGHTスーパー・ウェルター級 3分3R 延長1R
○和島大海(月心会チーム侍)
判定3-0 ※30-26、30-26、30-26
●藤村大輔(K-1 GYM SAGAMI-ONO KREST)
1R、オーソドックスの藤村に対してサウスポーに構える和島は左のロー、ミドル、ハイを蹴り分けて藤村との距離を保つ。藤村は和島の蹴りを捌き、ガードで様子を伺い、時にジャブとパンチのコンビネーションで和島へペースを譲るまいとする。
2R、和島は変わらず左の蹴りでペースを離さない。藤村は左ジャブをつきながら反撃の機会をうかがうが和島の左ミドルで前進をストップさせられてしまう。ラウンド中盤には和島の左ハイキックがヒットして藤村が一瞬棒立ちになる場面も。藤村は右目尻から出血がみられる。このラウンドもプレッシャーをかけながら終始、左ミドルを蹴り込んだ和島。
3R、藤村の左フックで和島のガードが開いたところへ右ストレート。これでバランスを崩した和島を追撃する藤村だったが、カウンターをもらい立場が逆転。和島がパンチをまとめると藤村がスタンディングダウンを奪われる。和島の左ハイキックがガード越しからも効いたかバランスを崩す藤村。消耗する藤村は手数も減り、ガードが下がる。最後まで左ミドルを蹴り続けた和島が地元大阪で判定の勝ち名乗りを受けた。
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