【ボクシング】村田諒太がバトラーに5回KO勝利で初防衛、2020年は「リアルな試合を」
12月23日(月)神奈川・横浜アリーナで『WBA世界ミドル級タイトルマッチ』が行われ、王者・村田諒太(33=帝拳)が挑戦者の同級8位スティーブン・バトラー(24=カナダ)を5R2分45秒KOで下し、初防衛を果たした。
村田は昨年10月にロブ・ブラントに大差判定で敗れたが、今年9月のリマッチで怒涛の1分ラッシュを見せ王座奪還に成功し今回が初防衛戦。バトラーはKO率80%を誇り、ゴールデンボーイプロモーションズのマッチメイカー、ロベルト・ディアス氏が「この階級で一番危険」と称する挑戦者だったが、クレバーに試合を進めた村田が盤石の勝利を見せた。
両者オーソドックス。バトラーが左ジャブを伸ばすと、村田がかぶせるような右フックをクリーンヒットさせる。ジリジリとプレッシャーをかける村田がワンツーから左ボディ、単発で右ボディをヒットさせるていく。2Rには村田が右ストレートを直撃させるが、バトラーも左を合わせてカウンターを狙う。バトラーが先手でパンチを打つが、村田が右ストレートから左ボディを返してペースを渡さない。
3Rに村田がジャブでプレッシャーを強めると、バトラーは手数を出しながら後退。このラウンドから右アッパーを見せ始めた村田は、右のストレートとの打ち分けでバトラーをロープに詰め、右ストレートをよく当てていく。ラウンド終了直前には右のトリプルをヒットさせ、バトラーはたまらずクリンチでしのぐ。4Rのバトラーは村田の右の打ち終わりにカウンターを合わせたがるが、高いガードを固める村田はヒットを許さず、右のオーバーハンドを着実にヒットさせダメージを蓄積させていく。
5Rも村田が右ストレートをヒットさせるとバトラーはたまらずクリンチ。さらにオーバーハンドの右フックから左ボディのコンビネーションで意識を上下に散らす村田は、左のガードが低いバトラーに右フックを何度も直撃。ラウンド終盤まで耐えたバトラーだったが、右のダブルでロープに詰められてから右ストレートの追撃、続いて返された左フックでアゴを打ち抜かれたまらずダウン。
大きく倒れたバトラーを見たレフェリーはカウントをとらず試合をストップ。村田が最強挑戦者との評価もあったバトラーをKOで下し、劇的な初防衛を果たした。なお4Rまでの採点は全ジャッジが村田支持。1名はフルマークという快勝劇だった。
マイクを向けられた村田は2019年を「やっと自分のボクシングを確立できた」と振り返り、「井上尚弥の試合を見て思ったでしょうが、リアルな試合を見たいと思うんですよ。なので会長、リアルな試合をお願いします」と、2020年はミドル級に名だたる強豪たちとの対決を望んだ。
それは以前から村田が口にしていた「TOP of TOP」の道のことだ。「やっぱりそこに行き着きたい」と村田は答えた。
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