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【BOM】ダウン応酬の大激戦、五冠王・渡辺優太がJ-NET王者・堀口をTKOで下す=第1部

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2020/12/06(日)UP

新王者となり、ベルトを巻いた國本

▼第9試合 WMCインターコンチネンタル バンタム級王座決定戦 3分5R
○國本真義(命武会/WMC日本バンタム級1位)
判定3-0 ※50-46、50-48×2
●稔之晟(じんのじょう/TSK japan/第5代WMC日本バンタム級王者/MuayThaiOpenスーパーバンタム級王者)
※國本が新王者に

顔面前蹴りをヒットさせる國本

 國本は関西のリングを中心に活躍。アクセル、ホーストカップ、シュートボクシング、レベルスなど数々の団体に参戦し、トップ勢としのぎを削る。

 対する稔之晟は長身から繰り出されるリーチの長い蹴り技を武器とする技巧派。今年6月に佐野佑馬との王座決定戦を制し、キャリア2本目となるWMC日本バンタム級のベルトを腰に巻いた。今回早くも3本目のベルトを腰に巻けるか。

 1R、國本が直線的に距離を詰め強烈な右ロー。稔之晟は國本の入り際に右ストレート、左縦ヒジを合わせる。國本が立ち位置を変えながら左右ローを連打すれば、稔之晟も右ローで反撃を見せる。オープンスコアは3者とも10-10。
 
 2R、稔之晟が下がりながら左ミドル。リーチが長いワンツーで追撃する。足で距離を作り、國本の入り際に右ローを合わせる稔之晟。國本は距離を詰め、打ち合いの終わりは右ローで締める。ジャッジ1名が10-9で國本を支持。

 3R、パンチからローのコンビネーションで稔之晟をコーナーに詰める國本。稔之晟はワンツーから組み付くが、國本を崩せない。稔之晟のガードが高いとみるやボディ攻撃へ切り替える國本。手数は止まらず、ラウンド終盤には右ストレートで稔之晟のアゴを跳ね上げる。ジャッジ全者が10-9で國本。國本優勢が明確に。

 4R、サウスポーにスイッチした稔之晟が左ロー、ミドルを連打。國本は距離を詰め右ストレート。コンビネーションに織り交ぜる左右ローで稔之晟の足を痛めつける。ロープを背負うシーンが増えた稔之晟は、國本のローでヒザを小さく揺らす。

 5R、パンチの手数を増やした稔之晟が接近すると縦ヒジ。國本も負けじとヒジを振るい、右バックハンドブローで稔之晟を追い込む。疲れが見える稔之晟に対し、スタミナ充分の國本が接近し右ロー。頭を押しつけヒザを稔之晟の足へ打ち込む。単発の稔之晟へ國本が連打を浴びせる図式のまま試合終了のゴングを迎えた。

 ジャッジは3者とも國本の完勝を支持。國本がWMCインターコンチネンタルのベルトを腰に巻いた。


迫力あるパワーファイトを演じた大輝(左)とブハリだったが、引き分けに終わった

▼第8試合 WMC日本ミドル級王座決定戦 3分5R
△大輝・FLYSKYGYM(FLYSKYGYM/WMC日本ミドル級1位)
判定1-1 ※49-48、49-49、48-49
△ブハリ亜輝留(WSR幕張)
※新王座就位は持ち越し

ブハリ(右)のパワーパンチにも引かない大輝

 大輝はFLYSKY GYMの期待の新星。昨年4月のBOMでプロデビューを果たし、いきなり初代WMCミドル級王者の長谷川拓也を5R KOの快挙を成し遂げた。その勢いをもって同年12月にWMCインターコンチネンタルミドル級王座に挑戦したが、プーパンレック・クラミツムエタイジムに判定負けを喫した。

 対するブハリは、ここまで2戦2勝2KOと好成績。アメリカで2つのガソリンスタンドを経営するなど、マルチな才能を見せる変わり種のファイターだ。

 1R、ゆったりプレッシャーをかけるブハリへ、大輝が早い左ミドルを連打。ブハリが踏み込んだ左ジャブに大輝がジャブを合わせ、両者アゴを上げる。大輝が右ミドルを打ち終えると、ブハリが右ローで反撃。ミドルをもらってもおかまいなしにブハリがワンツーで前進する。
 オープンスコアは3者とも10-10。

 2R、大輝が手数を増やし、パンチから右縦ヒジ。ブハリが左目上をカットする。ダメージを自覚したか、ブハリが大輝をコーナーに詰めパンチ連打。ここで一度ブハリにドクターチェックが入る。再開後にブハリがパンチで攻めると、大輝は右ミドルで応戦。ブハリの入り際に左縦ヒジを合わせる上手さを見せる。
 オープンスコアは2者が10-9で大輝を支持する。

 3R、右ローを放ちながら前進するブハリ。大輝が遠距離から踏み込んで左ボディをヒットしリズムを変える。ブハリが距離を詰めパンチを連打するが、大輝はガードでやりすごし右ミドルを返す。
 オープンスコアはジャッジ1名が10-9で大輝を支持。

 4R、大輝が右ミドルを連打。手数が減ったブハリへ、大輝が飛び込んで右縦ヒジ、左ボディとバリエーション豊富な攻撃を繰り出す。右ミドルに合わせたブハリが右ストレートをヒットさせるが単発。ブハリはラウンド終了直後に大輝をコーナーに詰め連打を浴びせるが、ゴングに阻まれる。

 5R、プレッシャーを強めたブハリが大輝をコーナーに追い込む。大輝は足を使い右ミドル。至近距離で組み付くと、崩してブハリを転倒させる。再びブハリがドクターチェックを受けるも再開。ブハリの詰めに合わせ大輝が組んで崩し、離れれば右ミドルで突き放す。終了直前に左フックを受けた大輝の動きが止まるが、ダウンに至らないまま試合終了のゴング。

 ジャッジは三者三様のドロー。ブハリのパンチと大輝のミドルで票を分けあい、WMC日本ミドル級新王者誕生は持ち越された。

▶次ページは天馬vs士門の王者決定戦、梅沢武彦vs優吾のタイトルマッチ、その他結果

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