2021/09/20（月）UP
（最終更新：2021/09/20 12:00）

強烈なパンチをヒットさせる安本（右）

ニュージャパンキックボクシング連盟
『NJKF 2021 3rd』
2021年9月19日（日）後楽園ホール

▼ダブルメインII WBCムエタイ日本統一フェザー級王座決定戦 3分5R
●松本龍斗（京都野口/NJKFフェザー級王者/WBCムエタイ日本同級2位）
TKO　3R 0分46秒　※右ヒジ打ち
〇安本晴翔（橋本道場/WPMF世界フェザー級王者、KNOCK OUT-RED同級王者）
※安本が新王者に

ハイキックを放つ松本

　NJKFフェザー級王者の松本は、昨年11月にTKO勝利で同王座の防衛に成功。前回は今年7月、WMC日本ライト級王者の川原龍弥を判定で撃破した。トップランナーたちとの激戦を繰り広げてきた経験を武器に、統一王者を目指す。

　対する安本は、アマ24冠の経歴を引っさげてプロデビュー。REBELS-MUAYTHAIスーパーフライ級王座を奪取し、INNOVATIONスーパーバンタム級王座も獲得。19年6月にKNOCK OUT-REDフェザー級王者となり、現在、10連勝中と勢いに乗っている。

安本がローキックを当てる

　1R、いきなり左ハイキックで攻撃した安本。松本はローキックで崩しにかかる。安本はローキックから高速ハイキック、さらにはパンチの連打で追い込む。首相撲でも安本が松本を転がせて、完全にペースをつかむ。

　2R、松本はローキックで活路を探す。だが安本は、左、右、左と強烈なフックで追い込んだ。安本のプレッシャーが強いのか、松本はなかなか攻撃を組み立てられない。安本はさらにローキックをヒットさせて、優位に立つ。

　3R、ここでも安本がパンチを主体に攻め立てる。松本は打ち合いを見せるも、安本の強烈なフックが飛んでくる。ロープ際で打ち合う両者。その瞬間、安本の右ヒジ打ちがヒットして、松本が額から出血。ドクターチェックが入り、すぐにレフェリーが試合を止めた。

　TKO勝利を飾った安本は、「勝ててよかったです。これからも勝ち続けて、もっと有名になります」とアピールした。

健太（右）が100戦目を勝利で飾った

▼ダブルメインⅠ WBCムエタイ日本統一ライト級王座挑戦者決定戦 3分3R
〇健太（E.S.G/元WBCムエタイ日本統一ウェルター級王者）
判定3-0　※三者とも30-29
●鈴木翔也（OGUNI/NJKFライト級王者）
※健太が王座挑戦者に

鈴木のローキック

　長らくNJKFをけん引してきた大ベテランの健太は、今回で100戦目の節目を迎える。今年2月には髙橋一眞に判定勝利、4月にはBOM王座決定トーナメントで晃希をTKOで下した。6月には世界王者・重森陽太に判定負けを喫し、7月にNOBU BRAVELYとのBOM王座トーナメント決勝戦で負けて今回が復帰戦となる。

　現NJKFライト級王者の鈴木は、NJKFスーパーフェザー級も制して二階級制覇。昨年9月には永澤サムエル聖光とWBCムエタイライト級王座を争っている。健太戦を勝利し、永澤へのリベンジを狙う。前回は今年6月、NJKF王座を防衛成功したばかりだ。

パンチを振るう健太

　1R、鈴木はローキックで健太を削りにかかる。健太は蹴りを受けつつ、左ボディフックを放つ。右ハイキックでKOを狙う鈴木。蹴りの多彩さで攻める鈴木が、やや上か。

　2R、健太は左フックから右ローキックでペースを握る。首相撲の展開でも健太ががっちりロックするなど、鈴木のスタミナを奪う。

　3R、後がない鈴木は、前へ出て蹴りを連打。健太も迎え撃ち、フックからローキックで応戦。ここは、ほぼ互角の内容。鈴木の蹴り、健太のヒジ打ちとパンチが交錯する。激しい消耗戦となり、判定へ。3-0で100戦目を勝利で飾った健太は、「19歳で初めて後楽園ホールのリングに立ち、ここまできました」と感慨深げに語り、子どもたちへ感謝の言葉を述べた。