1月18日(日)東京・国立代々木競技場第二体育館にて開催された『K-1 WORLD GP 2015~-60kg初代王座決定トーナメント~』でムエタイの超強豪ゲーオ・フェアテックス(タイ)から勝利した木村“フィリップ”ミノル(ブラジル/Fighting Kairos/マイウェイジム)。ゲーオからダウンを奪った左フックはなぜ当たったのか。勝利の裏側を迫る。
PROFILE 木村“フィリップ”ミノル(きむら・ふぃりっぷ・みのる) |
■第1章 ゲーオからダウンを奪った左フックの秘密
――あのゲーオ選手からダウンを奪っての勝利、おめでとうございます。
「ありがとうございます。世界チャンピオンであるゲーオ選手の強さを実感した試合でした」
――実際にゲーオ選手と対戦して、パワー、スピード、威力などは想定内でしたか?
「ゲーオ選手は僕が予想していたこと以上のことをして来ると覚悟していたんですけれど、焦りはありませんでした。ゲーオ選手と対戦経験のある(同門の)久保優太選手とは、タイ人の間合いについてよく話をしていました。タイ人は間合いでペースを握ってきますが、それがゲーオ選手にはなかったので意外とやりやすいなとは感じました。ゲーオ選手は僕にはパンチの攻撃しかないと思っていたと思うんですよ。蹴りもカットしていなかったので、その点でペース争いは楽にできました」
――序盤はゲーオ選手の蹴りをもらっている場面が目立って劣勢でした。
「我慢しようと思っていました。ゲーオ選手と攻防している空間が楽しくてワクワクしていたので、試合中、痛みはなかったです。蹴りに関してはスピードがとにかく速くてハイキックをもらわないことだけを意識して対策を練ってきたので、もらわない自信だけはありました」
――作戦としてはどういうものを考えていたのでしょうか。
「サウスポー対策としては基本的な動きになるのですが、ジャブを出しながら、左ミドルに対してサイドに動くことを意識していました。僕はパンチャーだと思われているので、逆にゲーオは蹴り対策をしていないと思い、蹴りをうまく使っていけばパンチが当たるのかなと。そこで蹴りをしっかり蹴るようには意識していました」
――3Rにダウンを奪った左フックは作戦通りでしたか?
「去年のトーナメントから、ゲーオは左ミドルを打った後に…
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