【月間ベストファイター・8月】“空手世界女王”月井隼南、MMA転向半年で”1R 一本勝ち”の秘密とは、次戦ケイト・ロータス戦はKO宣言！

　毎月イーファイトのサイト名にちなんでより良い試合をした選手に贈られる、格闘技月間ベストファイター賞。2024年8月のベストファイターは、8月31日（土）東京・お台場青海R区画野外特設ステージにて開催された『DEEPサマーフェスティバル2024 inお台場』の［DEEP JEWELS 54kg以下 5分2R］で、ブレイキングダウンでも活躍したキックボクサー坂本瑠華（土木ネキ）に1R 2分11秒、リアネイキッドチョークで一本勝ちし、鮮烈デビューを果たした現空手世界女王・月井隼南（FIGHTER’S FLOW）に決定した。（2024年9月28日UP）

PROFILE
月井隼南（つきい・じゅんな）
FIGHTER’S FLOW所属
1991年9月30日、フィリピン・パサイ出身
身長　155cm　
構え　オーソドックス

【獲得タイトル】
2022年ワールドゲームズ2022 女子組手50kg級優勝
2019年東南アジア競技大会女子組手50kg級優勝

【戦績】
1戦1勝（1一本）

　五輪競技にもなった世界空手連盟（日本は全空連が加盟）で活躍。空手日本代表からフィリピン代表への移籍を経て、2019年東南アジア競技大会の女子組手50kg級で金メダルを獲得。22年7月に『ワールドゲームズ2022』の空手女子組手50kg級で金メダルを獲得。
　MMAデビュー戦となった8月のDEEPでは、ブレイキングダウンでも活躍した“土木ネキ”こと坂本瑠華に一本勝ちした。

選考理由
１．MMA転向半年で徹底的に対策練習しデビュー戦で勝利
２．他競技トップから32歳でのチャレンジ
３．伝統派空手選手がグラウンド圧倒での一本勝ち

選考委員
格闘技雑誌Fight＆Lifeとイーファイトの全スタッフ

　受賞された月井選手には、ゴールドジムより以下の賞品（アルティメットフレキシジョイントＵＣ–Ⅱ　1個、マルチビタミン＆ミネラル　1個、アミノ１２パウダー　1個）と、イーファイトより記念の盾が贈られます。


アルティメットフレキシジョイントＵＣ-Ⅱ® 非変性Ⅱ型コラーゲン（ＵＣ-Ⅱ®）に、ＭＳＭやユニベスティン、キャッツクローを配合したサプリメントです。	マルチビタミン＆ミネラル 100％自然素材を使用したビタミン＆ミネラルサプリメント。着色料、香料、保存料は一切使用しておりません。	アミノ１２パウダーＢＣＡＡなど体内で合成できない必須アミノ酸を８種類配合。身体作りに好適なアルギニン、オルニチン、グルタミン、グリシン配合。飲みやすいオレンジ風味。
詳細はこちら	詳細はこちら	詳細はこちら

贈呈：ゴールドジム

月井のカウンターパンチが炸裂

　試合は野外のお台場、屋根は無い。雨はかなり降り出しており、水を吸い込みにくいマットは足場が悪くなっていた。

　ゴングが鳴ると、月井は半身の構えで、伝統派空手を彷彿とさせるステップを踏む。
　月井は「MMAに伝統派空手を生かすなら、半身の間合いはそのままの方が、やってきたことを生かせる」と振り返る。続けて「世界を獲る時に、もらわずに打つ、もらわずに返す、相手がいやなところから打つ、ということを徹底的にやっていた」と空手の勝負の中でずっと意識していたことをそのままMMAにも生かしたいと言う。

　初手は月井の踏み込んでの、右ストレートが入った。月井は「相手は絶対ローキックを狙ってくると考えていたので、ローを蹴らなくても踏み込んだら突いてやろうと思っていた」と、伝統派空手のルールには無いローキックで攻めてくることを逆手に取った。
　相手の坂本は打たれ強さにも定評があり、一発では崩れず。月井は「伝統派空手の名残で体を乗せきれなかったので、もっと体を乗せたパンチを打ちたかった」とも語った。

　坂本のローをステップでかわしつつ、月井のロー、ミドルが入り続ける。被弾したのは「ローを2回」と、月井のローの返し時と、パンチで詰めた際にもらったようだ。
　月井は「蹴りももっと出したかったが、軸足をこの状態（※雨天で足元が滑る）で取られたらマウントを取られる可能性もあるので、蹴りも出せず」と、もっと蹴りたかったとする。

■グラウンド戦で冷静な選択

月井の強烈なパウンド

　このまま打撃の攻防が続くかと思われたが、月井が右ストレートからフック連打！すると坂本が首に組む、月井はそのままケージに押し付け、テイクダウン！そのままハーフからマウントに入った。
　
　月井は「相手が出てきたし、雨なので打ち合うしかないと思ったら、首を掴んできた。キックの選手なので首相撲からのヒザが来ると思って組んだが、来なかった。なのでケージに押し付けてテイクダウンを狙おう」と冷静に判断、これは状況に応じて対応する練習通りだったと言う。

　マウントを取ると月井はしばらく押し付け、更にパウンド！月井は「お互いMMAは半年やっているかやっていないかくらいだが、私の方がMMA歴が長いのでマウント取れるな」と自信を持ってマウントを取りに行った。

　パウンドが良く入ったが、これもコンビネーションではなく「土木ネキさんが右利きなので、左で受けて右で返そうとしていた。なので左側があいて、突破口が作れた。相手はどちらが嫌かを考えながら打っていた」とこれも空手の打撃の応用意識で入れていたと言う。

　月井のパウンドの雨に、坂本は逃げるようにうつ伏せに。月井は即座にバックチョーク！坂本はたまらずタップした。

【動画】月井隼南が得意技を公開！